キーウの遠い空 戦争の中のウクライナ人

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キーウの遠い空 戦争の中のウクライナ人

  • ISBN:9784120056758

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内容説明

2022年2月24日。ロシアの侵攻が始まったあの日から、私たちの生活は一変した。戦争の予感、避難生活の現実、引き裂かれた家族、ロシアの友人への思い……。キーウに生まれ育ち、日本で博士号を取得したウクライナ人の著者が、戦争下で見たこと、考えたことを綴る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

78
良い本です。 元々日本研究者だったウクライナ人が、今回のことで、日本語で書いた本。 現状や歴史にも触れ、読み易い。 結構キツイ部分も、当事者じゃなきゃ分からないことで、傷つけられた人のこととかはっきり書いてる。 黄色は向日葵じゃなくて麦畑の色なんですね。2024/01/10

サトシ@朝練ファイト

32
著者の前作「国境を超えたウクライナ人」はロシア侵攻の19日前に出版されたのは記憶に新しい。本書は侵攻一ヶ月前の予兆からⅠ年後までの心情を綴る。一千万人以上の人たちが国外へ脱出している現状はもちろんのこと隣国ポーランド、黒海の名前の由来、戦時下のビジネスなど興味深く読んだ。しかしながら(政治的な話になるが)なぜロシアが侵攻したのか?について著者なりの考えがあればさらに読み応えがあったと思う。2023/10/21

Nobuko Hashimoto

29
ホメンコさん3冊目。どんどん日本語が自然になっている。本書はロシアによるウクライナ侵攻からのことを中心に、ウクライナ出身で日本で研究生活を送った著者ならではの思いや経験、見聞したことが綴られている。再度内容をじっくり反復したいので、今期の輪読ゼミで学生と読むことにした。楽しみ。作品から社会や歴史を知るというテーマの科目だけど、作家が想像で書く外国を舞台とするフィクションは嘘くさいことが多いので推薦していない。こうした実体験に基づいて切実な思いから書かれたものとはどうしても差が出てくるんだよなぁ。 2023/10/08

Francis

18
日本で博士号を取得した著者がロシア・ウクライナ戦争の勃発後に書いたエッセイをまとめた本。ウクライナ人の書いたウクライナの歴史、文化、宗教、日常生活の事が書かれた本を読むのはこの本が初めて。それだけに迫真性があり、ウクライナと言う国の事がより深く理解できた。ロシア帝国の植民地だった時代のウクライナ民族の苦難があったがゆえにウクライナ人たちが自らの民族と国家と文化に誇りを感じている事、コメディアン出身のゼレンスキー大統領の政治家としての成長ぶりなどが良く伝わってくる。頑張れウクライナ。ウクライナに栄光あれ。2024/03/23

Marcel Proust

12
日本と縁の深いウクライナ人学者による日本語で綴られた、2022年2月24日以降のウクライナの変化、戦争中のウクライナ人の心情が綴られた一冊を読む。この本を読んで痛切に感じたのは、ウクライナは350年間もロシアの「植民地」支配を受け、ロシアによる侵略戦争後「精神的脱露」が現代ウクライナ国家のアイデンティティー確立に繋がった事だ。ウクライナ人以外の軍事専門家や学者が書いた戦争関連本は山ほどあるが、この本ほど当事者の心情を描いた本は無いと思う。非常に読みやすく、内容が深い。日本の幅広い層の方に読まれてほしい本だ2024/01/01

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