内容説明
週刊誌「AERA」の将棋連載「棋承転結」を単行本にまとめた。筆者は将棋ライターの松本博文氏。レジェンド・羽生善治九段ら24人へのインタビューのほか、若き王者・藤井聡太の躍進の軌跡を筆者が新たに書き下ろした。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
106
AERAに連載された棋士へのインタビュー記事を集めたもの。男性優位の将棋界で、本書に登場する24人中、7人が女流棋士というのがユニーク。とりわけ、女流7人中LPSA関連が5人というのは、日本将棋連盟とLPSAとの確執にも関わった著者なりの思い入れなのだろうか。藤井七冠の登場で、棋士に世間の注目が集まるのは嬉しいことだが、徒に棋士のプライバシーを暴露するような報道には危惧を覚える。本書の記事にも少し気になる表現があるが、最近の、羽生家と著者とのいざこざなどを思い浮かべ、ちょっと心配になってくる…。2023/09/01
じいじ
72
地味でマニアックな「プロ将棋」の世界が、俄かに賑わってきました。それは、2002年生まれの若武者・藤井聡太が登場して、あっという間に「八冠制覇」の偉業を達成したからです。彼の人気は将棋は指さないが、我が息子のごとく関心を抱くおばさま方がたくさん、いると訊きました。過去、27年前に羽生善治が、当時の七冠を独り占めして世間を騒がせ国民栄誉賞まで獲りました。これからの興味は、藤井聡太・八冠の一角を崩すのは、誰で? それは何時なのか? 興味は尽きません。2023/12/01
Sam
48
人選がいい。登場する24人はスーパースターばかりではなく、すでに現役を退いた年配の棋士もいればまだ伸び盛りの若手、あるいは女流棋士も多く取り上げられていて、普段藤井くんの棋譜やタイトル戦ばかり観ている自分には全く知識のない世界を垣間見ることができたように思う。こういう本を通じて将棋ファンの裾野が広がるのは本当にいいことだと思う一方、やはり将棋は真剣勝負の世界であり、藤井一強時代のいま、現役棋士の皆さんには谷川先生の言葉(「君たち、悔しくないのか」)を胸に刻んで頑張って欲しいものだ。2023/06/28
R
36
将棋に近しい人との対談を集めた読み物。現役以外の棋士の話も多く面白いが、何よりもLPSAのことを多く知ることができてとてもよかった。引退した女流の先生が普及にいそしむ他に、新たな人生を確かに歩んでいるという姿も見られて感動した。みんな将棋が好きなんだなという話でもあるが、人間としてどう生きるかをしっかり考えて実践しているというのが素晴らしい。変わり種で桐谷さんも載ってたけど、投資の話が大半だったのは笑ってしまった。これからの将棋、AIの話など興味深い内容満載だった。2023/10/25
ま
24
だいたいの人が藤井聡太について語っている。戸辺父の農家転職って知ってはいたけどすごい決断だなと今改めて思う。向いてる仕事に就きたい。。2024/06/27




