6

個数:1
紙書籍版価格
¥1,760
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

6

  • 著者名:梨【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 玄光社(2023/06発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784768317839

ファイル: /

内容説明

――「だってもう、怖くてさ、地獄に落ちるのが」
新進気鋭のホラー作家・梨が描く、地獄絵図。
この本を読み終えても、恐怖は終わらない。

とあるデパートの「屋上遊園地」。峠道に存在した石塔。23分45秒の動画記録。種苗育成のためのガイドライン。幽霊の死体。エレベーターに響く声。

まるで、覗き絡繰のように次々と雪崩れ込む6つの話は、人間が最も根源的に恐れる「死への恐怖」を呼び起こす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

131
テイストの異なる6話が導く地獄絵図。『かわいそ笑』に引き続き読者を傍観者にとどめない持ち味が発揮され、説得性は飛躍的進化を遂げた。1話1話単品でも質が高く、それぞれが有機的に結びついて信仰史などを絡めて、死生観の根本を揺さぶってくる。その切り口も屋上遊園地という日常性にはじまりサークルや昔話など王道系まで多彩で飽きさせない。くどい表現が目立つ文章がB級臭いのは殊更惜しいが、資料の累積で広げていく段取りも上手い。もっとも、あまりに無力感が突き抜け過ぎて乾いた諦念ばかり残るのでホラーとも言い切れない面がある。2024/02/29

yukaring

76
ホラー作家の描く地獄絵図。最初は怪異なのか何なのかオチも説明もない短編のつらなりに「?」だが最後の話を読んだ途端に全てが腑に落ち、見える世界が一変する斬新な構成。とあるデパートの屋上遊園地、峠道に存在する石塔、23分45秒の動画記録、種苗育成のためのガイドライン、幽霊の死体にエレベーターに響く声。どれも生理的に嫌悪感を催すような本能的恐怖を呼び覚ますエピソードばかり。登場人物の「だってもう、怖くてさ、地獄に落ちるのが」と言うセリフが全てを表している、非日常の闇に捉えられ抜け出せなくなりそうな不条理ホラー。2023/09/09

さっちゃん

44
6編の短編が最後で繋がりが見えてくるホラー短編集。意味がわかりにくいものから不条理な世界観にクラクラするものまで様々。何だか気持ち悪くて厭な気持ちにさせられて、ちょっと私は苦戦してしまったかな。もう一回読んだらもっとよくわかりそうだけど、やっぱり気持ち悪いから当分再読はいいかなぁ。2024/04/08

のりすけ

37
今時ホラー。回りくどい文章がちょっと合わなくて苦戦。階層って言うと『プラットホーム』を思い出しちゃう。あれはキリスト教だったけど、こっちは六道輪廻。夜中の山道で放送局を探す話が一番面白かった。まぁ死んだら無だと思ってるので、そんなめんどくさい循環に参加させられるのは嫌ですわ。2023/10/11

みや

27
ホラー短編6作収録。都市伝説や幼き日の悪夢といった定番の怪談小説かと思いきや、4編目で唐突に新興宗教のマニュアルが登場して新人勧誘の仕方から演習の手順まで嘘くさい言葉が並べられるのは驚いた。この本全体の主軸が見えなくなり、良い意味で不安を駆り立てられる。どの話も私自身は怖くないが、主人公たちが感じる恐怖の描写は巧い。ぬめぬめしていて、比喩や目の付け所が面白かった。捲った瞬間に思わず手を離した時もあり、それなりに楽しめていたけれど、最後に哲学っぽい感じで纏められたのは残念。カウントダウンする各章の題が好き。2023/07/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21329748
  • ご注意事項