寄生虫を守りたい

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寄生虫を守りたい

  • 著者名:佐々木瑞希【著】
  • 価格 ¥1,936(本体¥1,760)
  • 株式会社dZERO(2023/06発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784907623609

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内容説明

気鋭の研究者がユーモアたっぷりに描く「寄生虫学」の引力!

寄生虫になったつもりで考えれば、未知の生態系が見えてくる。
虫嫌いだった少女はやがて寄生虫研究者となり、ひっそりと生きる「小さなものたち」の世界へ引き込まれた――。
世界中に存在する寄生虫は、研究者でさえ混乱するほどの多様性がある。その一方で滅びゆくものも多く、目にする機会の少ない貴重なものもいる。
緻密かつ巧みに設計された体内構造、機能美、そしてライフサイクル。ほとんど知られていない寄生虫の生態と研究方法を写真とともに紹介し、その独特な魅力を語りつくす。

【著者】
佐々木瑞希
1979年、宮城県に生まれる。北里大学獣医畜産学研究科博士課程修了。旭川医科大学助教を経て2023年に独立、寄生虫研究所の開設を目指している。専門分野は寄生虫学、獣医学で、主に鳥類を終宿主とする鉤頭虫類の生活史や、ロイコクロリディウム属吸虫、エキノコックスなどの条虫について研究している。寄生虫学を普及させるためにSNSなどを通じて寄生虫の様々な生態を発信するとともに、一般からも広く寄生虫情報を募っている。

目次

序 章 はかない生きざま
第一章 なかなか過酷な寄生生活――多様すぎるライフサイクル
第二章 見たことのない寄生虫を追う――寄生虫研究とはどのようなものか
第三章 誰にも気づかれずに生きる――陸上で生活する寄生虫
第四章 運任せの一生――河川や湖沼を利用する寄生虫
第五章 圧倒される個体数と多様性――広い海を回遊する寄生虫
第六章 絶滅から救いたい――自然環境と寄生虫の関係
終 章 減らないように、増えないように

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

261
タイトルが強い。存在は良く知るけど、そんなに馴染みがある訳ではない世界。どんなものかと思わず手にしてしまいました。宿主に依存して生きる。生涯に渡って、何軒か引っ越しをする種も。そんな複雑にも思えるライフサイクルを、何故に獲得したのか。如何にして獲得したのか気になってしまいますね。その辺の問いには答えてくれませんでしたが。それは次のステージなのかなぁ。この本を読むと、寄生は普遍的な様式にも思えてきますね。論文先越される事は駄目な事じゃん。でも「まいっか」って位、新種もじゃんじゃか見つかるみたい。2023/11/04

noko

7
表紙がほんわか可愛らしいが、本の中身はしっかりとした寄生虫の研究本。言葉も本格的で、生物やったことない人には、難しいかも。昔は日本人のほとんどに寄生していた回虫は珍しいものになった。蟯虫検査も陽性率の低下でなくなった。野生動物の減少で寄生虫は減少している。寄生虫は宿主に強いこだわりがある。この種でないと生きられないことも。宿主が滅ぶと寄生虫も滅ぶ。扁形動物は化石に残らないので、過去どんなのがいたのか分からない。寄生虫研究は解剖を伴う事が難しくしている。各寄生虫に関しての解説もされていました。勉強になる。2024/10/25

kamekichi29

5
寄生虫研究者が、寄生虫やその実験・研究生活について楽しく語っています。実験とか大変そうです。寄生虫の多様性にも驚きますが、種の特定する方法にも驚きます。2024/04/13

ポポロ

4
Twitterが面白くてフォローしていた方の著書で、著者の寄生虫に対する関心がオーバードライブしていて大変面白かった。私は寄生虫に強く関心を持ってはいなかったが著者の熱量にやられ、個性的で一生懸命生きていて無力でミステリアスな寄生虫を愛せないなんておかしいとさえ思い始めてしまった。公衆衛生に関わらない部分では研究が行き届いていないのだろう。未確定な部分の多さに研究の面白さや生物の不思議も感じることができた。ユーモアを溢れる文章もたくさん笑えた。読後にスーパーの鮮魚コーナーで生魚を見る目が変わってしまった。2023/07/22

桜絵

3
雑誌のおすすめ本。 北海道で活動する寄生虫研究者の作者が、吸虫類をメインに様々な寄生虫を紹介していく。 普段それほど注視しないミリの世界。人間や身近な動物では考えられないような生態を持ち、宿主の食物連鎖などによって移動し成長していく寄生虫。アニサキスやエキノコックスなどのメジャー所から初めて聞くものまで様々。次々見せられる寄生虫の有り様におおーとかうわーとか呻きながら読んでいた。でもとても面白い。端々に作者の寄生虫愛が滲み出ていて笑った。2025/01/25

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