新潮文庫<br> 湖の女たち(新潮文庫)

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新潮文庫
湖の女たち(新潮文庫)

  • 著者名:吉田修一【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 新潮社(2023/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101287591

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内容説明

湖畔の介護施設で暮らす寝たきりの男性が殺された。捜査にあたった刑事は施設で働く女性と出会うが、二人はいつしかインモラルな関係に溺れていく。一方、事件を取材する記者は死亡男性がかつて満州で人体実験にかかわっていたことを突きとめるが、なぜか取材の中止を命じられる。吸い寄せられるように湖に集まる男たち、女たち、そして――。読後、圧倒的な結末に言葉を失う極限の黙示録。(解説・諏訪敦)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

98
琵琶湖畔の介護福祉施設で起きた不審死。誰かが人工呼吸機を止めた。介護施設で働く佳代は西湖署の圭介に徐々に依存支配される。雑誌記者の池田は薬害事件を追ううちに、介護施設の不審死事件との繋がりに気付く。731部隊から薬害エイズ事件、滋賀呼吸機事件等をモチーフとする。また、犯人の動機には津久井やまゆり荘事件が用いられる。様々な物語の展開が期待されるが、大きな広がりは見せない。長編としても良かったか。やや残念でもある。圭介と佳代の共依存は現実感が乏しいか。個人的には共感性が薄い。もう少し話を膨らませても良かった。2023/08/26

ケンイチミズバ

97
刑事も記者も組織の中の一人にすぎない。大きな力に抗えない無念。核心の一歩手前で捜査は中止、記事は差し止め、よくある物語。その頃若かった刑事は号泣した。そして今また情報をリークした記者に出会いお互いの思いが同じであることを知る。が、しかし。731の関係者、介護施設の老人は生産性のない人間で死んでもいいと思う若い世代、ストーリーの核には触れられないのでここまで。私の部下がコンプライアンス窓口に不祥事の証拠を持ち込んだことがあるが見事に正義感も若さも無視された。大事(おおごと)にしたくない。の一言だったらしい。2023/08/10

じいじ

80
これ途中下車します。何故なのか?、どうしてなのか? ひと言で説明できません。大好きな吉田修一の小説なので、体勢を立て直して「再挑戦」することにします。2023/12/19

yukaring

74
ダークでエロティック、そしてやるせない思いが心に重くのし掛かる物語。介護施設で暮らす100才の寝たきりの男性が殺される。誰が何のために?犯人捜しに迷走し容疑者へ自白を強要する刑事たちと言われのない疑いをかけられた女性の苦しみ。死んだ男性を調べる記者が辿りついたのは旧満州での胸が悪くなるような人体実験の事実。湖の畔で抑圧された刑事とインモラルな関係を続ける女性。湖に集まる男たち女たちは背徳的で自滅的だが活き活きとしている。道を外れ限界まで来てしまった彼らのいく先は・・。人間の業の深さを考えさせられる1冊。2023/08/25

H!deking

70
先日映画のトレイラー観たので読んでみました。いやーめちゃくちゃ面白かったです。なんか凄いお話でした。これどこまで映像化するんだろ。松本まりかちゃんが全裸で正座とかするんだろうか笑。それはさて置き、警察の取り調べでのくだりとかなかなかモヤモヤします。からの驚愕のラスト。映画楽しみ!2024/04/13

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