地域批評シリーズ<br> これでいいのか三重県

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地域批評シリーズ
これでいいのか三重県

  • ISBN:9784896378085

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内容説明

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2013年は三重県にとって重要な年であった。それは伊勢神宮の遷宮の年であったのだ。
いわば20年に一度は必ずやってくる恒例の稼ぎ時。
この時の遷宮ブームはすさまじく、全国から伊勢参りにやってくる人の群れは絶えることはなかった。
けれども、同時に多くの人々は、こう考えていた「さあ、これから20年後まで、この賑わいをどうやって継続させていこうか……」と。
三重県には、20年に一度必ず遷宮に伴う好景気がやってくる。
東京の一等地にアンテナショップを出店する行為には、それまで、景気の高止まりを維持しようとする意志が、見て取れた。
それから5年の時を経て三重県はどうなっているのか。その後行われた伊勢志摩サミットの効果はどうだったのだろうか。

 もともと放っておいても客が来る観光地である伊勢・鳥羽・志摩あたりは遷宮ブーム以降も恩恵を受けているように見える。
だが、ほかの地域はどうだろう。神宮を中心にした観光地をのぞけば、人の姿を見かけることのない伊勢市も同様だ。
実に観光客があまり来ないスポットをめぐると、三重県の真の魅力……すなわち伊勢国や志摩国以来の歴史が息づく土地の姿が見えてくる。

 遷宮ブームやサミットによるメディアの報道によって、三重県内の著名な観光地は全国的によく知られるものとなった。
けれども、それは三重県のごく一部分に過ぎない。
そこで、今回は改めて取材を行い、ここ5年間の変容と新たな課題について加筆をすることとなった。

 この本では客観的なデータと取材の下で、三重県という存在の実情を明らかにすることに専念した。
また、この本の目的は、書き手の目に映る三重県の認めたかったり、認めたくなかったりする姿を明らかにすることを目的にしている。
決して三重県を賛美したり、色とりどりな情報満載の「三重県大事典」みたいな本ではない。
改めて、自分たちの住んでいる土地の魅力や問題点を知ることで新たな三重県を探る一助になれば幸いである。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

49
県外の人から見たらそう見えるのかもしれないが、なんとなく当てはまらないことが多くて、他のシリーズも読んでみようと思ったがやめる。確かに昭和の残骸が残る古い街だけど、まぁええやん。2021/03/13

ジンベエ親分

41
おお!このシリーズ、文庫化されてるのか!これは嬉しい🎵 でもまだ一部だけらしいけど。 三重県には住んだことはないのだけど、たまたま三重県に行った時に本屋に寄ったら置いてあったので購入。何となく三重県って東海地方に区分されてるけど関西だよな?と思っていたのだが、本書を読むと改めてこの県の地理的また歴史的背景に起因する複雑な現状を、丁寧な取材と的確な分析で読ませてくれる。バイク乗りとしてはやはり鈴鹿は別格としても、南紀が好きなんだよねぇ。この日本という国を知るためにも必読のシリーズ、と言っておこう🎵2019/03/20

AM

2
お手軽な時間潰し向けの一冊かと思いきや、しっかりとした骨のある作品でした。お人好しだが計算高い、県としての一体感はまるでなく、今でも色濃く昭和以前の息遣いが残っている…ご指摘の通りです(笑)2019/05/04

すうさん

1
面白おかしく読めたが、地域によってはお怒りになられる方もお見えでしょうね。三重県は縦長で結構東西南北で土地文化も違う。北勢は名古屋圏、伊賀名張は大阪圏、紀州は和歌山文化圏、なんて説は中南勢部に住む私にとってはおおむね当たっている感じはしました。その中南勢地区も、「県庁もあるけど、松阪牛と伊勢神宮以外はパッとしない」といわれてすごすご引っ込むのは三重県人性かも。他の県の「これでいいのか」シリーズも出ているが、住んでない地域にあまり興味もなく偏見にあふれるのできっと読まないだろう。2023/07/05

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