内容説明
「知ってるぞ、お前がヨリコを殺したんだ!」
二年前、不可解な死を遂げた沢之内より子が、架空日本で女忍者が跋扈する荒唐無稽な小説『三重露出』に現れた。
これは手のこんだ告発か? 彼女に翻弄された9人の中に真犯人がいる……。
軽妙な作中作+本格ミステリのトリッキーな二重構造。伝説の超メタ推理小説、マーベル作家・桃桃子(ピーチモモコ)とのコラボカバーで復活!
(解説 法月綸太郎)
〈目次〉
三重露出
アダムと七人のイヴ 第4話 ワイルド・パーティ
あとがき(「三重露出」三一書房版版)
「三重露出」ノートまたは誰が沢之内より子を殺したか・完成版 中野康太郎
解説 法月綸太郎
〈目次〉
三重露出
アダムと七人のイヴ 第4話 ワイルド・パーティ
あとがき(三一書房版〉
「三重露出」ノートまたは誰が沢之内より子を殺したか・完成版 中野康太郎
解説 法月綸太郎
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
56
S・B・クランストンが送るニッポン活劇のデビュー作、「三重露出」に出て来る依頼人の日本人女性は殺された女性の名前だった!クラニーの「紙の碑に泪を」的な感じを(ハイクニンジャ的な)思い浮かべてたから興味持って、読んでみると「藪の中」に近い感覚が・・・。いや、変な迷宮。考察エッセイや解説読んだら、ある種腑に落ちるけど・・・まだ、この本を理解してない。作中で引き合いにされた「殺人メモ」の作者、ウィル・アウスラーを検索しても引っかからないし。2023/08/23
おうつき
25
アメリカ人が書いた、日本を舞台にした小説と、現実で起きた殺人事件のリンクという趣向が面白い。途中ついていけなくなりそうになったが、勢いで読み切った。ミステリとしては正直あまりピンとこなかったが、小説として読ませる面白さがある。解説まで読んで腑に落ちた部分があった。2023/06/17
Tatsuo Ohtaka
3
2年前に殺された女性が、翻訳中のアクション小説(日本が舞台)に登場する? 事件を推理する現実と翻訳が入れ子になって、めくるめく展開に唖然とする。今読み直すと、初読時には判らなかったその凄さが見えてくる。都筑センセーのファンは必携!2023/07/09