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内容説明
「黒百合の花が咲くとき、誰かが死ぬ」。不吉な”黒百合伝説”の影に脅かされる少女・安希子。そして彼女はこの呪われた家計の最後の一人だった。怨霊と少女との息づまる闘いを描いた「黒百合の系図」。事故で夫を、病気で娘を失ったリー夫人は、人形を車椅子に乗せセーラと呼び、まるで生きている娘のように接していた。そこにもらわれてきたアナベルが徐々にリー夫人の心を癒していくと……人形の呪いを描いた哀しくもせつない「人形の墓」ほか、揺れ動く少女たちの恐るべき残酷性とロマンを綴る傑作四編を厳選収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
69
著者の作品だと『ガラスの仮面』が圧倒的に名高いけど、本書に収められた小品も一読どれも忘れがたい印象を残す。先祖の祟りが我が身に降りかかるという、橘外男の作品を思わせるような冒頭の「黒百合の系図」からその世界に引き込まれてしまう。次いでコメディめいた「泥棒シンデレラ」から、正統派人形怪談「人形の墓」。そしてサスペンスが最高に盛り上がる「孔雀色のカナリア」まで、どれもバラエティに富んだ作品ばかりで巻末まで一気読み。特に気に入ったのは最初と最後の作品で、ミステリめいた読み方も出来て、著者の力量をよく味わえた。2023/06/23
里愛乍
41
美内すずえ先生の漫画は、小学生の時友達と回し読みしていた思い出が。あまりの懐かしさに思わず手に取った。『黒百合の系図』当時は『白い影法師』と並んでめちゃくちゃ怖かったと記憶してるんだけど、今読んでもめちゃくちゃ面白い。『孔雀色のカナリア』はこの歳にて初読。秀逸のサスペンス。自分の子供時代ってほんと読む漫画に恵まれてたんだなぁと改めて思った次第です。2023/08/18
黒川立夏
8
カドブンで発売されたので、懐かしさで購入。4作品収録、全て1970年代に少女雑誌に掲載されたもの。今ではあり得ないだろう「花とゆめ」「ララ」ですら、連載作品の作風が変わっている。読んだことがあったのは「黒百合の系図」だったが内容を忘れていた。他3作品は初読。「孔雀色のカナリア」が面白かった。サスペンス色が強くて、次の展開が気になり夢中で読んだ。2023/06/29
チューリップ
7
「黒百合の系図」「泥棒シンデレラ」「人形の墓」「孔雀色のカナリア」割とがっつりホラーしていて面白かった。黒百合の系図は民俗学要素ありのホラーで何も教えられていない所から自分で調べて何とかしようとしているのが行動力あって凄いなと思った。少女漫画でもあるから恋愛要素もあって、孔雀色のカナリアは切ないなと思った。孔雀色のカナリア、トリックまで結構完璧で亜紀子凄いなと思った。サスペンスドラマのような展開だった。2023/08/21
めぐ
4
本屋のホラー小説の棚にあったもの。角川ホラー文庫からは去年発売されたようだが、中身が50年前の漫画でびっくり。美内すずえというとガラスの仮面しか知らないが、ホラー漫画を描いていたとは…。4編あってどれも面白くて当たり。黒百合の系図は末代まで祟る系の王道ホラー、人形の墓は主人公より人形の方に肩入れしてしまい泣く有様。あの人形に宿っていたのはセーラの魂だったのではないだろうか。孔雀色のカナリアが最後に来たせいか読後感が何ともアンニュイだ。個人的には泥棒シンデレラでライトに締めてくれた方が気楽で有難かったかな。2024/03/20
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