内容説明
第1話「お地蔵さま」・第2話「両行」・第3話「禅における私の成り立ち」として、〝日本という国の禅〟の在り方を玄侑氏独自の視点からひも解き、読者に平易に伝えていく一冊。現代の日本人の日常生活に沿った、魅力ある内容になっています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルカリオン
10
尼寺での3日連続講演。非常に読みやすい▼貴重な本尊をまつっている場所で火事が起きた。しかし、隣の部屋にはおばあちゃんが倒れている。どちらを優先するべきかは言うまでもない。「何が何でも絶対的に仏様お釈迦様が最優先であり正しい」などということはない▼日本人は古来、矛盾を問題視せずにうまく折り合いをつけてきた。『菊と刀』ではその点が「理解不能で異質」とされた。量子力学の曖昧性に触れてようやく西洋人も日本人的感覚を理解し始めた▼雑観:「色即是空 空即是色」は"具体から抽象 抽象から具体」と整理することもできるか?2024/10/14
k
4
「人間がパフォーマンスすることで一番難しいのは、涼しさと清らかさでしょう。涼しさというのは、目指した途端に涼しくなります。・・・・・・。目指してないから涼しいのです」なぜ日本はお地蔵さまだらけなのかに始まって、禅とは仏教とは何かを。セミナーの内容を纏めたものなので分かりやすく、表紙のイラストのイメージそのままの雰囲気。2013/03/26
マウンテンゴリラ
2
著名な仏教者であり作家である著者であるが、個人的には、あまり馴染みがなかった。その著者の宗教関係者に対する講演録ということもあって、少し硬い内容かとも思ったが、手に取った瞬間、そのタイトルと装丁に、良い意味で拍子抜けするほどの柔らかさを感じた。そして、その内容も、日本仏教の柔らかさ、庶民性、優しさ、というものを、分かり易さだけでなく、説得力のある語り口で伝えてくれ、流石は当代一流の論者であると感心した。地蔵の反対というか、対照的な存在が、虚空蔵であるというのは、どこかで聞いた覚えがあったが、→(2)2022/10/11
あんせる
2
今日、午前中病院に行ったので、待ち時間長く、その間に読んでしまいました。というか、その間に読めてしまいました。昨日今日で読めて、あっという間に読めましたが内容とても深く。読書は面倒だけれど興味有りという方にはうってつけの本です。ぜひご一読を。2012/09/10
ばなな
2
日本は多神教。でも神様って一人しか居ないんじゃないの?何でも神様になってしまう日本。地蔵・・それは大地の五穀豊穣のシンボル。でも周りを見ていると地蔵さん見当たらない。田んぼの近くにあるのかな?2012/06/01
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