ハヤカワ文庫JA<br> 機龍警察 未亡旅団

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ハヤカワ文庫JA
機龍警察 未亡旅団

  • 著者名:月村了衛【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 早川書房(2023/06発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150315528

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内容説明

女性だけの自爆テロ集団がチェチェンから日本に潜入した。特捜部による捜査の一方で、城木理事官は政治家の兄にある疑念を抱く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶち

90
機甲兵装という未来的な(架空)有人兵器を装備した日本警察という虚構の物語に、現実世界の世界情勢を絡ませて、今作も読み応えたっぷりです。今回はチェチェン紛争で家族を失った女性だけのテロ組織『黒い未亡人』が登場。同名の組織は実存し、チェチェンの民族紛争の背景に目を向けさせてくれます。その悲劇と不条理に震撼とさせられます。警察組織内の対抗勢力<敵>に、今作から霞ヶ関と永田町までもが絡んできて謀略と駆引きが目立ち始めてきました。これから、この攻防も激化していくのでしょう。楽しみではあります。2023/11/26

toshi

80
2014年の「機龍警察」シリーズ第4作。今回はチェチェン出身者によるテロ組織、黒い未亡人が敵となります。彼女達は戦争で家族を喪った女性だけで組織されており、子供しか載ることの出来ない機甲兵で日本の警察に対抗します。本作は今迄のシリーズとは少し違い、3人の龍機兵ではなく、刑事である由起谷と城木が主役としてフィーチャーされています。龍機兵のアクションシーンはギリギリまで抑制されており、物語全体に緊張感をもたらせています。最後は苦いような結末が訪れますが、次作も是非読みたいです。2025/09/15

のり

70
チェチェンで家族を失った女達が結成したテロ組織の「黒い未亡人」。そんな彼女達が日本に牙を向けた。未成年者を自爆テロに仕立てる程に追い詰められた事情。龍機兵に搭乗する百戦錬磨の3人の警部達も未成年絡みで心を乱す。殺さずに鎮圧出来るのか?テロ阻止の他に、警察内の見えない敵も動き出す。搾取され続けた悲劇には心痛むが、方向性を間違えてしまった。だからこそ「カティア」には前を向いて生きていって欲しい。2023/11/06

sin

67
物語だからもちろん創作であるが、その芯には現実を併せ持っている。大国による小国の蹂躙、少数民族への迫害…権力者が、力を持つ者が弱者を搾取する。あるいは民主主義と言いながら数の暴力に無頓着になる。人間は哀しいかな尻尾のない猿に過ぎないのかと思わざるを得ない行為が世界中に満ちている。現在進行形で侵略戦争を継続するロシアが過去に行った他国の民族への弾圧が要因となり産み出されたテロリストが物語の核だ。国と云う明確な後ろ楯を持たない戦い、主義主張を貫く為に無辜の民を巻き込む泥沼の戦い、虐げられた者の叫びが谺する。2023/06/11

森オサム

46
機龍警察シリーズ四作目。由起谷主任と城木理事官のストーリーが一つの軸となった話。チェチェン紛争の知識が無く、この復讐に取りつかれた集団への感情移入は出来ませんでしたので、憎むべきテロリストとして読み進めました。名も無き警察官達の命は紙くずの様に吹き飛んでしまい、テロとの戦いは戦争なのだと思い知らされる。なので、そんな中描かれる城木理事官が余りにも甘すぎて、緩すぎて、嫌になった。由起谷主任も感傷的だが、立場の重要度が違いますから。やはり命がけの龍機兵搭乗員との落差は大きく、前作の緊張感は何処へ?、残念少々。2025/01/08

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