中公新書<br> 武士道の名著 日本人の精神史

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中公新書
武士道の名著 日本人の精神史

  • 著者名:山本博文【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 中央公論新社(2023/05発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121022431

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内容説明

武士道とは何か。武士はいかに生き、死すべきなのか――。戦乱の世が生み出した軍学書『甲陽軍鑑』『五輪書』から、泰平の時代の倫理書『山鹿語類』『葉隠』へ。そして、幕末維新期の吉田松陰、西郷隆盛へと連なるサムライの思想水脈を経て、武士道を世界に知らしめた新渡戸稲造まで。日本人必読の名著12冊で知る、高潔にして強靭な武士の倫理と美学。章末には、各書から選りすぐった人生指南の「名言」を付す。

【目次】
《総論》 武士道、その精神と系譜
《著作解説》
1 小幡景憲『甲陽軍鑑』江戸時代初期
軍学第一の書
2 柳生宗矩『兵法家伝書』寛永九年(1632)
柳生新陰流の奥義
3 宮本武蔵『五輪書』寛永二十年(1643)
必勝の思想
4 山鹿素行『山鹿語類』寛文五年(1665)
武士の職分とは何か
5 堀部武庸『堀部武庸筆記』元禄十五年(1702)
武士の一分を貫く
6 山本常朝『葉隠』宝永七年~享保元年(1710~16)
「死狂い」の美学
7 新井白石『折りたく柴の記』享保元年(1716)
古武士の風格
8 恩田木工『日暮硯』宝暦十一年(1761)
為政者の理想の姿
9 佐藤一斎『言志四録』文政七年~嘉永六年(1824~53)
朱子学と陽明学の合体
10 吉田松陰『留魂録』安政六年(1859)
至誠にして動かざる者なし
11 西郷隆盛『西郷南洲遺訓』明治二十三年(1890)
義に生きる
12 新渡戸稲造『武士道』明治三十三年(1900)
理想の日本人論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

60
山本先生による「武士道」に関する日本の歴史上における本をいくつか取り上げてその書評というか内容を紹介しつつ日本人の考え方の系譜をたどっているものです。小冊子ですが内容は結構濃く、私の読んでいない本もあるので読みたいと思われるものばかりです。「甲陽軍鑑」、「兵法家伝書」、「堀部武庸筆記」などは未読でぜひ読みたい気がします。2015/06/28

aika

20
古来日本人の魂に刻み込まれてきた「武士道」という精神を、戦国時代末期以降様々な人が様々な形で著していたことにすごく興味を持ちました。一言で武士道と言っても色々な捉え方があり、武士としてのあるべき姿、理想像は論じる人の数だけあります。時代とともに変遷し、また時代に抗いながらも侍たちの内奥に生き残ってきた、大義を重んじ清廉に生き抜く武士道の精神は、現代人が触れても時代錯誤でない哲学だと感じました。個人的に新井白石の生き方に興味を持ったので、大好きな藤沢周平さんの白石評伝を読んでみようと思います。2015/01/04

isao_key

7
本書には『甲陽軍艦』から『武士道』まで 12冊が紹介されている。副題に「日本人の精神史」とあるとおり、必ずしも直接武士道に触れたのではないものもあるが、どの本も日本人の目指した理想の精神の高みを描いているように思える。読んでいると現代の我々にも残っていることに気づかされる。『葉隠』で主人への諫言は主人の気に逆らわぬようにして、癖を直すことが必要である。もし諫言が用いられない時は、藩主の誤りに従うことが過信の道である、と説く。これなどは現在でも社内の不正や犯罪を隠蔽しようとする体質につながっているようだ。2015/04/06

無重力蜜柑

5
非常につまらなかった。「武士道」の精神を体現する十二の古典を解説するという形式だが、一つにつき十五ページ程度の分量なので掘り下げ不足というレベルではない。また各著書の内容や思想よりその著者の生涯を語っていることも多く、それも事績を時系列順に列挙し寓話形式にしただけで面白みに欠ける。そもそも「武士道」という概念自体が極めて論争的なものに、イメージだけの漠然とした定義で話が進むのが酷い。『五輪書』とか『兵法家伝書』に関しては兵法書だし。武士が書いた有名な本まとめくらいの内容でしかないでしょう、これは。2024/08/18

るい

5
武士道の名著をズラッと並べ、その主要な部分を解説してくれている一冊。読んだことのない本の一片に触れることができて、つぎに読みたい本を見つけることができた!新渡戸稲造の「武士道」は既読なので、次は「葉隠」を読みたい!2017/11/30

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