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内容説明
2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」時代考証者による徹底解説!
家康の生涯における最強の宿敵・武田勝頼。ふたりの熾烈な対決は、実に9年にも及んだ。その間の幾多の合戦や陰謀、家族・家臣たちとの軋轢から起きた事件には、最新研究によって知られざる側面が次々と明らかになってきた。長篠合戦の勝敗を分けた「意外な要因」とは? 家康の正室・築山殿と嫡男・信康の「死の真相」とは? 勝頼を滅亡に追い込んだ家康の「深慮遠謀な戦略」とは? 本書では武田氏研究の第一人者が、家康と戦国最強軍団との死闘の真実に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
56
今、武田関係と言ったらこの人。TVにもよく出てます。新説もしっかり紹介。長篠で、武田は鉄砲が足りなかったのではなく、弾が足りなかった、とかね。地元静岡の話も多いのでコーフン。2024/04/13
わたなべよしお
19
「どうする家康」の影響を受けて興味が増し、ついつい買ってしまった本だけど、なかなか面白かった。長男信康と正室築山殿を処分する件や長篠の戦いなどなど、通り一遍の理解しかしていなかったけど、流石に研究は進んでいるようですね。新たな知識をたくさん得ることができました。しかも、書き振りもうまいも思います。武田氏の滅亡の過程も良く分かりました。勿論、最終盤に起こる新府城移転とか、まだまだ解明されてないこともあるけど、歴史も面白いですね、やはり。2023/07/15
roatsu
18
放映中の大河の場面ともリンクする、実に緻密で濃密な武田・徳川戦争の顛末書。結論がわかっていることもあり、武田贔屓の自分には読むのが辛い。また平山先生が武田滅亡の著述後虚脱状態になったことも分かる気がする。三方ヶ原合戦と信玄公没後、跡をうけた武田勝頼と徳川家康そして織田信長の角逐の経緯と顛末が周辺勢力の動きと併せ細大漏らさずわかるようになっていて本当に学びが大きい。御家を滅ぼした最後の当主は史上ぼろくそに言われるが、武田勝頼の実像はその不当な悪評に甘んじるようなものではないことがわかるだろう。本当に運命とし2023/07/05
Youhei Takatsu
14
徳川家康にとって武田家が一番の脅威であった。信長と同盟したのもその脅威から免れるためともいえる。信玄亡き後も武田家の脅威は続き、築山殿事件や信康事件にも発展する。しかし、長篠設楽原合戦後からは武田家家臣団の弱体化もあり徐々に家康の優位となる。そして高天神城陥落をきっかけとして滅亡へのカウントダウンが。家康は、武田家への抑えという重要なミッションが信長から課せられていた。武田家滅亡からわずか三か月後に本能寺の変が起きるとは・・・2023/06/17
ほうすう
13
徳川対武田の十年近くに及ぶ抗争を取り扱った書籍。史料に基づいて詳細に描かれており武田勝頼がいかに手ごわかったのかが分かる。一方でなぜ滅亡に関してはあそこまであっけなかったのかもの悲しくもなる。信長の勝頼に対して滅亡直前まで高評価を下していたことは興味深い。また、武田滅亡が逆説的に同盟者家康の価値を落としてしまうとは皮肉なものである。本能寺の変が無かったら家康はどういう扱いを受けていたのかというのも気になるところ。2023/10/29