新潮文庫<br> ぎょらん(新潮文庫)

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新潮文庫
ぎょらん(新潮文庫)

  • 著者名:町田そのこ【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 新潮社(2023/06発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101027425

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内容説明

人が死ぬ際に残す珠「ぎょらん」。噛み潰せば、死者の最期の願いがわかるのだという。地方都市の葬儀会社に勤める元引きこもり青年・朱鷺は、ある理由から都市伝説めいたこの珠の真相を調べ続けていた。「ぎょらん」をきっかけに交わり始める様々な生。死者への後悔を抱えた彼らに珠は何を告げるのか。傷ついた魂の再生を圧倒的筆力で描く7編の連作集。文庫書き下ろし「赤はこれからも」収録。(解説・壇蜜)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

bunmei

360
人々の心に温かな燈を灯すような町田作品。本作も『死』という人が生まれ持つ悲しい運命(さだめ)をテーマとし、その死に立ち合った人々の悲哀を描きながらも、その死が持つ意味を見出していく物語。遺されて傷ついた者達の心を癒し、新たな道へと歩み出そうとするような、心温まる7つの作品が収録されている。また、各々の作品の舞台や登場人物に少しずつ関りを持たせ、死者の傍らに現れ、最後の願いがわかるという『ぎょらん』の発見によって物語を繋ぐ事で、感動的な長編の様な感覚で読み進めた。どれも、涙腺が緩みっぱなしの作品ばかりだ。2023/09/08

Kazuko Ohta

254
先月から危篤状態が続いていた母。今朝病院から「意識が低下して呼吸が浅くなっている」と連絡があり、駆けつけました。それからおよそ1時間半、眠るように母逝く。母の手を握りながらいろんな話をして、あと50頁ほどだった本作を開き、「お母さん、これな、人が死ぬときに遺す珠の話やねん」とぽつぽつ声に出して読みながら過ごしていたら、ちょうど全部読み終わりそうになったときに、母の心拍数がゼロに近づきました。「お母さん、ありがとう」と言ったら、スーッと涙ひと筋。聞こえていたならいいなぁ。明後日のお葬式ではぎょらんを探すよ。2024/04/11

エドワード

250
人が死ぬ時に残す赤い珠「ぎょらん」。それを口にすれば、死者の最期の言葉を聞くことが出来る。ニートで漫画おたくの御舟朱鷺を軸に、彼の家族、彼が働き始めた葬儀社の人々等が見聞する、死者の本当の想い。朱鷺の妹・華子の恋人。ジャングルジムに首がひっかかった子供。老人施設の身寄りのない女性―彼女の過去が明らかになる過程が印象的だ。朱鷺の中学時代の友人、そして朱鷺と華子の母。これは、人間と人間の本当の関係を紐解いていく小説だ。死者の真実の心を知るのは怖い。ぎょらんなんか本当は無いことに安堵している私がいる。2023/07/27

Nobu A

231
町田そのこ著書初読。17年刊行。読書会の次回課題本に備え、予習として図書館の書架から手に取った本書。と言うより、ググった際に経歴に惹かれたことが大きい。同郷の福岡県在住。専門学校卒業後、理容師を経て作家となり、75万部を売り上げた「52ヘルツのクジラたち(←課題図書)」に至る歩みに驚愕。まだ46歳の女流作家。初読の作家には筆致にまず目が向く。第1章は口語体に気の利いた表現が鏤められ興味深い一方、中盤以降は関心が薄れ、後半流し読み読了。発想は理解出来るが、ぎょらんなくても誰しも何かしら後悔するんじゃないの。2026/04/27

のり

229
死者が残すと言われる赤い玉。それは「ぎょらん」と呼ばれる物。それを食すれば死者の最後の思いがわかるという。それは決して残された者が喜ばしく感じる事だけではない。逆にその思いに囚われてしまう事が多々ある。「朱鷺」もそんな一人だ。あまりにも重すぎる事態に苦しみ続ける事になる。そんな過程で他者の出来事にも遭遇して「ぎょらん」の根本を探る新たな道を進む。圧倒的な思いと折り合いをつけ、再生を祈る。2023/11/30

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