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内容説明
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大人も子どもも“名作を読もう”
子どものうちに読んでおきたい、大人になっても忘れたくない名作に いもとようこが描き下ろすシリーズ――
一郎に裁判するからおいでなさいという手紙が届く。行ってみると山猫を判事に誰が一番えらいかどんぐりが争っていた。一郎はばかでなってないのを一番えらいことにしようと提案する。宮沢賢治不朽の名作を絵本化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おくちゃん🌸柳緑花紅
94
先日読んだ青山美智子さんの「ただいま神様当番」に出てきた作品。深い!宮沢賢治の作品、いもとようこさんの画が効いている。ある日、一郎のもとに、山猫からおかしな(確かにおかしい)ハガキが届く。山猫は面倒な裁判に困っていると言う。それはどんぐり達が誰が一番偉いかでもう3日も争っているから。まさにどんぐりの背くらべ?その争いを止めるための一郎の言葉。その言葉でどんぐり達はシーンと固まります。傲慢であるなかれ、偉ぶるなかれ。謙虚さこそが大切。そう私は受け取ったけど。。。2023/01/22
yomineko@猫と共に生きる
72
誰が一番偉いのかを争うどんぐり。って人間の事ですよね?争いは中々決着せず、裁判の長引く。あ、やっぱり人間界か。そこで山にやって来た一郎に相談すると「一番頭がひしゃげたのが偉い」と言い、一件落着!一郎ってまるでキリスト様みたい。だって、「見映えの良いものよりも私はそうではないものを愛する」から😊いもとようこさんの絵が可愛いけど、山猫のくせにタバコ吸っているのが気に入らない(笑)昔だから仕方ないかな(笑)2024/01/16
馨
63
山猫の言う面倒な裁判とは何かと思いきや、どんぐりたちがリアルに背比べしていました。どんぐりたちの争いを止めるために一郎氏が下した判決は見事です。2022/12/04
ヒラP@ehon.gohon
31
「どんぐりと山猫」は不思議な物語です。 登場する役者といい、一郎が裁判に向かう途中の光景といい、裁判そのものも全てが非現実の世界です。 それだからの空想物語なのですが、数々の絵本の中でイメージは絵本作家の中で練り上げられています。 そんな中で、いもとようこさんの世界は、ファンタジックで、とても親しみを持てました。 文章も字体を変えたり、大きさを変えたり、シンフォニックな仕立てで、説得力をもたせたり、工夫のなかでこの物語を、感じ安く仕立てています。 この絵本のおかげで、この物語を見直しました。2022/02/15
k sato
24
宮沢賢治の作品にいもとようこさんの絵を添えて(´▽`)誰が一番偉いかを決めるどんぐりたちの諍い。山の裁判官・山猫が調停します。しかし、毎年の諍いに頭を悩ませる山猫。今年は、優秀な陪審員を召喚しました。それは、人里にすむ「かねた一郎」少年でした。一郎少年は頓智を働かせ、山猫も唸る判決を思いつくのでした。誰も損得しない公平な判決で一件落着。名誉や肩書に固執する人間を戒めるような裁判でした。また、どんぐりの背比べを肯定する意図も感じました。どのどんぐりにも良さがあって誰もが唯一無二だと伝えたかったのでしょう。2023/12/29