永遠と横道世之介 上

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永遠と横道世之介 上

  • 著者名:吉田修一
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 毎日新聞出版(2023/05発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620108643

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内容説明

39歳になったカメラマン・横道世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の元芸人の営業マン礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くんらとゆるーっと暮らす毎日に、唐突に知り合いのベテラン教師ムーさんの引きこもりの息子一歩が入居することになって……。下宿仲間たちと繰り広げる、温かくてしょっぱい人間ドラマ。

目次

・九月 猛暑元年 
・十月 来年四十 
・十一月 地蔵とお嬢さま 
・十二月 サンタとトナカイ 
・一月 謹賀新年 
・二月 輪廻転生

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

369
吉田 修一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。横道世之介シリーズ第三弾、歳時記の様な短編集、上巻は一気読み、続いて下巻へ。トータルの感想は下巻読了後に。 https://mainichibooks.com/books/novel-critic/post-619.html2023/07/02

seacalf

291
やっぱり世之介はいいねえ。安定のゆるさ加減にたっぷり浸かって、ああ気持ちがいい。39歳のカメラマンになっても飄々とした空気感を纏った姿はまったく変わらず。後輩エバの彼女が評したように「スーパー銭湯の不感の湯」のような人でそばにいたらホッとするのだろうなあ。エキストラとして下宿人みんなで繰り出したり、引きこもり青年がおばあちゃんを助けたり、のほほんとお月見をしたり、そんなあれこれを読んでいると、肩の凝りがほどけていくような心地良さに包まれるのだ。今回もくくく、はははと笑って幸せな読書。下巻も楽しみ。2024/01/14

旅するランナー

283
横道世之介の3作目を出した人気小説家、吉田修一である。世之助39歳、2007年9月からの 1年間、各月の出来事を笑いと涙で描く。なんてことないエピソードがダラダラ続くだけなのだが、これが絶妙に面白くて、しみじみしている。さすがである。世之助に再び合わせてくれたことに感謝しつつ、下巻に進みたい。2023/08/04

修一郎

280
前作から5年ぶり。前回のレビューを読んでみた。そうそう世之介は出会った人すべてにイエスと言える人なのだった。5年後に世之介に再会したら彼の年代は24歳から15年進んで39歳になっていた。ドーミー南吉祥寺がいい。そこで出会う全ての人に善意でもって接し,そして出会ったことでその人の人生が少しいい方向変わっていくのだ。悪意を見ない人生,あこがれるねぇ。下巻へ2023/11/23

bura

271
「何も考えずに済むんです、横道さんと一緒にいると」横道世之介、三たび登場。39歳カメラマンの世之介が住んでいるのは吉祥寺。ほぼ夫婦であるあけみちゃんが経営している下宿で一緒に暮らしている。そこで知り合いの引きこもり高校生、一歩をあずかる所から物語は始まる。仲間たちとの楽しいやり取り、善良な世之介の日々。一番好きだという亡くなった恋人、二千花ちゃんも気になりつつ下巻へ進む。読んでいて気付くと緩くて開けっ広げな世之介のペースに巻き込まれている。この感じがいいなぁ。でもあの瞬間が少しずつ近づいてくるんだね…。2023/06/22

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