ちくま文庫<br> 韓くに文化ノオト ──美しきことばと暮らしを知る

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ちくま文庫
韓くに文化ノオト ──美しきことばと暮らしを知る

  • 著者名:小倉紀蔵【著者】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2023/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480438355

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内容説明

ハングル、料理、宗教、文学、ソウルの街、ひとびとの暮らし…この小さな本には韓くに(韓国)のさまざまな文化についてのエッセイが収められている。読めば、韓くにの地に思いを馳せることができる。読めば、ひとびとのこころに触れることができる。読めば、その美を知ることができる。『韓国語はじめの一歩』を改題、大幅に増補して文庫化。韓国文化について知りたいひとは必読の一冊。

目次

I/プロローグ 旅のはじまり/第一章 ハングルという文字/ハングルとの邂逅/宇宙を発声せよ。万物をかたどれ/ハングルのエロティシズム/朝の叫びをハングルで/かたちとしてのハングル、その革命/固有語と漢字語/一人称と二人称/絶対敬語と待遇法/使役の大切な役割/第二章 韓くにのひとと暮らし/虫の儚さ/踊るおばあさんの海に溺れて/足の飛翔するひとびと/声の民/山と巫女/天から星の降る夜に/草の民、民の草/五月、その日がまた来れば/韓くにびとの楽天性/学歴至上主義/ ──ククス/第三章 韓くにの季節/よみがえる詩人の魂のように/銀河ソウルで逢いましょう/秋の絶頂、韓くにの澄む/幻冬京賦/第四章 食の人生哲学/「宗家」のソウル料理 料理人 李正燮/宮中料理文化を受け継ぐ/ソウル料理の特色/「宗家」のこだわり/「饅頭家」の饅頭汁 料理人 韓東淑/家族と店の歴史/饅頭汁の秘訣/北の料理は淡泊/「寧辺」の鱠(刺身) 料理人 車鳳洙/生い立ち/お客に人生を教わる/セコシこそわが天職/店の料理と哲学/第五章 ソウルの旅/幻想歴史列車にようこそ──仁寺洞を歩く/遥かなる時空の旅/天界への小さな小さな通路/筆の思想/水と性の都──清渓川を歩く/哲学的な川/気場の都/ウデとアレデ/性善の川/分数の橋/商のはじまり/理のさいはて、気の熾盛/粋の黄昏──明洞を歩く/浪漫の構造/南山の麓、理念の粋/聖堂、民魂の粋/倭人によるモダン粋/解放以後の浪漫時代と現在/あこがれに生きる少女たちよ──大学路を歩く/史上空前の自由/それぞれの大学路と青春/ライブとオーラの街/「ハン」とはあこがれである/あこがれのさきはう国の女人/石から電脳へ 青春は叫ぶ──新村を歩く/石のような青春/七〇年代、新村の青春/情と報、電脳士大夫の時代/影踏み──新書版「終わりに」/II/第六章 韓くにのこころ/エロティシズムとしての韓国/あれ、諏訪さん!/同じ自分がここにいる/「異文化」のあいまいさ/エロティシズムとしての韓国/境界のあいまいさ/わたし・日本・朝鮮半島/朱子学のエロティシズム/男子の美/アルタイの美と士大夫の美/愛と緊張/理想と抵抗/刹那と永遠/男らしさの陰影/自殺/韓くにの匂いと死/霊が社会をつくる──『哭声』/白と黒の「ハン」/第七章 韓くにの文学/永生する朝鮮詩神のたましい/あわいとしての韓くにことば/叫びと亀裂/尹東柱という問い/「正答」から「あわい」へ/詩人であること/ニムは、紫の花の翳に──万海/支配の複雑性と、根源的な抵抗──趙明熙/金芝河/金鶴泳/新書版 謝辞/文庫版あとがき/初出一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Masakazu Fujino

8
少々難しいが、いい本だと思う。著者の、朝鮮(韓くに)への愛が溢れている。 2023/04/12

kana0202

3
韓くにへの愛が溢れていて良いと思った。文体もイイ。ハングルが持っている宇宙論的意味の話や、朝鮮の詩人イ ドンジュンの話など。歴史への向き合い方も学んだ。2023/02/26

すみっちょ

3
韓国語というより韓国全般についてという感じでした。韓国の文化や時代背景に関心や知識がある人なら楽しめるかも。私には少し難しかったです。2023/02/04

kim kang yin (김 강인)

1
原著『韓国語はじめの一歩』からの再読。変な本だなぁ…変な人だなぁ…と思うばかり。冒頭のアマホコイを乗り越えられるんなら読み切れると思う。2023/10/23

ゆり

1
ことばを通して韓くにに触れる、そんな一冊。ことばに対する辞書的な意味を超えて、そのことばの持つ色や重さ、韓くにの人々の考え方や感覚を少し覗けたような感覚になれるのがなんだか嬉しい。敢えてお気に入りを一章選ぶとするなら、第3章「韓くにの季節」か。日本と似ているようでやっぱり少し違う四季の様子を想像できて楽しい。2023/06/25

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