内容説明
医師にも薬にも頼らず強迫性障害を克服。
著者は、長年強迫性障害に苦しみ、これを克服した実体験から、この障害との付き合い方、克服の仕方を40の鉄則にまとめまた。相談者や著者自身の体験談、そこから導き出された鉄則は、強迫性障害に苦しむ本人だけでなく、その家族にとっても、不可解な強迫性障害の特徴を捉え、障害と闘っていくうえでの勇気を与えてくれます。
本書の出版と同時にウェブ上の相談室も開設。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たんぽぽ
7
色々なパターンで深刻な方も多いようで、私はかなり軽症だろうが、しつこく治らず、症状が出ていなかった時よりは生活の質を大分落としてしまっているのは事実。情報を得ながら出口を探している。実際の他の身体の不調でここぞというタイミングで医者や薬に頼り、助けられることはあるが、この脳の誤作動の病について、薬での朗報をあまり目にしないし、泥沼に陥りたくないので、薬を使わず克服された体験談の本書は響いた。そして同様の療法が実際、この病の治療について進んだ病院でも行われているようだ。(コメントに続く)2017/10/15
トラバーユ
5
強迫傾向にある人にとって金言集。想像以上に自分のような恐怖心を抱いている人は多いのだなと思った。自分は30歳になってようやくその恐怖心をオープンにすることが可能となった。最初にして最大の一歩。自分の中の理屈を捨てよう!2019/09/02
研二
4
体験のもとづいて具体的に書いてあるので参考になった。 治療に関する方法論としては、『ぼくは強迫性障害』の方がフォーカシングや環境調整なども出ていて幅広く書かれているが、この本も行動療法の具体的なやり方について患者の立場から書いてあり、いい本だと思う。2016/03/07
猿谷透
4
著者はかつて自らが強迫性障害に悩んでおり、独学で対処策を研究し、見事乗り越えた経験を持つ。その経験を生かして現在はカウンセリングルームを運営しているらしい。本書の内容は非薬物治療のなかではスタンダードな「暴露療法」にあたるのだが、随所に自らの実体験が語られており説得力がある。強迫性障害についての説明も専門的に見て間違ったところは見当たらない。いわゆるトンでも理論に基づくエセ民間療法とは異なるので安心して患者さんにも勧められる。薬物療法のメリットも受けつつ本書を参考にするのが良いのではないか2014/08/19
ナフ
3
私は強迫観念には無縁の者だが、人とのコミュニケーションがどうも苦手。出来れば全てシャットアウトして、遠ざけて、避けたいと願うのだが、社会へ出て仕事をする以上、必要に迫られる為、この窮屈さをどうにかしたい思いで、劣等感 克服 で検索をかけた所、こちらの著書と出逢った。口下手と強迫観念は、土俵は違えど、自分の抱えているものを克服したい。と強く切実に悩んでいる。という点が、似ていると思う。強い悩みを抱える者同士、共感出来る。2017/03/14