文春新書<br> 柄谷行人『力と交換様式』を読む

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文春新書
柄谷行人『力と交換様式』を読む

  • 著者名:柄谷行人ほか【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 文藝春秋(2023/05発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166614103

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内容説明

絶望的な未来にも〈希望〉は必ずある
1970年代後半から文芸批評家として活躍し、90年代後半からはマルクスやカント、ホッブスの読解から「交換」に着目した理論で社会や歴史を読み解いてきた柄谷行人さん。

その集大成ともいうべき『力と交換様式』では、社会システムをA=贈与と返礼の互酬、B=支配と保護による略取と再分配、C=貨幣と商品による商品交換、D=高次元でのAの回復という4つの交換様式によって捉え、とりわけ資本主義=ネーション=国家を揚棄する、人間の意思を超えた「D」の到来をめぐって思考を深めた。

「Aの回復としてのDは必ず到来する」。
民主主義と資本主義が行き詰まりを見せる混迷の危機の時代、
絶望的な未来に希望はどう宿るのか。その輪郭はどのように素描可能か。
『トランスクリティーク』『世界史の構造』、そして『力と交換様式』を貫く「交換様式」の思考の源泉に迫る。

目次
I: 著者と読み解く『力と交換様式』
・世界は交換でわかる」   柄谷行人×池上彰
・『力と交換様式』をめぐって 柄谷行人×國分功一郎×斎藤幸平
・モース・ホッブズ・マルクス」

II: 「思考の深み」へ (『力と交換様式』を書くまで)
・可能性としてのアソシエーション、交換様式論の射程
・交換様式と「マルクスその可能性の中心」
・文学という妖怪
・仕事の反復性をめぐって 思想家の節目

III: 柄谷行人『力と交換様式』を読む
・『力と交換様式』を読む
大澤真幸、鹿島茂、佐藤優、東畑開人、渡邊英理

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ta_chanko

24
A(贈与と返礼の互酬)において、モースは交換を促す力として「霊」の存在を主張。B(服従と保護)において、ホッブズは国家の姿を「怪獣」に例えた。C(商品交換)において、マルクスは貨幣や商品に取り憑く「物神」の存在を唱えた。いずれも真剣に考えられてこなかったが、この3つが柄谷氏の言う「力」。そしてD(Aの高次元での回帰)においても、その力は「向こうから来る」。望んで叶えられるものではない。おそらく亜周辺から、原遊動性を回復したかたちで。エマニュエル・トッドの主張とも共通点がある。2023/07/06

道楽モン

21
『力と交換様式』のサブテキスト。前半は出版前の講演会が読み応えあるけれど、肝心のD交換に関してはモヤモヤ感が拭えない。人為的な次元を超越した形態であるが故、我々には時期尚早であり、言語的表現は困難であるということなのでしょう。本書後半は著名人による解説兼ヨイショみたいな感じ。私は本編の後に読んだが、準備運動として先に読むのもアリです。どこかの動画で宮台真司が語っていた「駅前の喫茶店でたまに見かける老人」という関わりが可笑しかった。2023/08/20

coldsurgeon

13
何も知らずというか、何気なく読み始めた本書だが、ある意味難しく、かといって途中で投げ出すことができない魅力があった。柄谷行人という哲学者の「力と交換様式」に対する評論が後半を占めるが、交換様式なる概念を理解させ、来るべき社会の状態を受け入れる準備を促す書であると理解した。贈与と返礼に基づく互酬交換(A)、略取と再分配を行う服従と保護の交換(B)、貨幣と商品による商品交換(C)、それらの先にAが高次元で回復されたものが交換様式Dとして、新たな社会形態として、私たちが受入れ、到達することになるらしい。2023/06/28

かずりん

13
数年前に「世界史の構造」が出たが、それに次ぐ「力と交換様式」は分厚く敢えなく挫折。今回このガイドブックとしての本書は私にはうってつけ。哲学のノーベル賞としてのバーグルエン哲学・文化賞が柄谷氏に贈られ、賞金はなんと14,000万円とか!専ら賞金が話題となる。柄谷氏の人柄、わかりやすい解説の斎藤幸平との対談も興味深い。2023/06/09

tharaud

11
互酬(A)、服従と保護(B)、商品交換(C)、Aの高次元での回復(D)の4つの交換様式という見方から、マルクス『資本論』の可能性を展開する。講演やインタビューと書評をまとめた本書には要約が繰り返し記されているので、恐れることなく『力と交換様式』に取りかかることができそうだ。さまざまな着想の源となる予感がする。2025/05/04

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