内容説明
ストックホルムで起きた、サッカー審判員撲殺事件。地域警官のミカエラは捜査に参加、尋問のスペシャリストで心理学者のハンス・レッケと出会う。彼は鎮痛剤の依存症だった。独特の心理分析で捜査陣をかく乱するレッケだったが、ある日ミカエラが地下鉄に飛びこもうとした彼を救ったことをきっかけに、二人は被害者の裏の顔と、事件の奥に潜む外交機密に突き当たる。元ピアニストの経歴を持つレッケは、アフガニスタン移民である被害者の中に音楽の痕跡を見つけるが、そこには凄惨な過去が待ち構えていた。上流階級のレッケと移民のミカエラ。奇妙なコンビは時と国境を越え、真実に迫る――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
262
ミレニアム・シリーズを書き継いだ著者の新ミステリーシリーズの第1弾です。チリからの移民で新米警官の女性ミカエラと心理学者で離婚し鬱病で精神安定剤のヤク漬けだがホームズばりの名推理を披露するレッケの二人が、サッカー審判員の殺人事件に挑みます。二人は地下鉄に飛び込もうとしたレッケをミカエラが必死で助けた事により絆を深めていきます。単純なスポーツファンの暴走事件と思われたのが様相が一変して被害者の闇の顔が次第に明らかになって行きます。メインの事件の推理意外にも国際的な組織の圧力に負けない駆引きも読み所です。 2023/07/15
海猫
94
ストックホルムで起きたサッカー審判員撲殺事件の真相を、地域警官のミカエラと尋問のスペシャリストで心理学者のハンス・レッケが追う。前半はエンジンが掛かりにくい感じだったがレッケが本格的に登場しだして人物像が深掘りされると面白くなってくる。観察力と洞察力が長けていてズバズバと推理を言い当てるレッケはまるでシャーロック・ホームズのよう。実際、ホームズを意識して造形された人物だそうだ。変人度も高く、自己猜疑心とうつに苛まれている。事件の方は真相に近づくほどに背景が広がり、奥行きが増していくのが特徴。続編にも期待。2023/06/21
ゆのん
78
【シリーズ1作目】裕福な家庭に生まれ、豪邸に住む元ピアニストで、心理学者としても地位と名声を手にしながら、薬に依存するレッケ教授と、南米先住民の血をひくチリからの移民で、警察組織内外での差別、兄妹関係の問題を抱える警官ミカエラの風変わりなバディ物。意識がはっきりしないレッケや、家族の問題に気を揉むミカエラという何ともヒヤヒヤさせられるバディだが、覚醒している時の2人は最強だ。ラストには次回作に入り、興味を大いにそそられる。3部作という事なので暫く楽しみが増えた。2023/06/27
☆よいこ
77
〈レッケ&バルガス〉シリーズ①スウェーデンミステリー。評判の良かったサッカー審判員ジャマル・カビールが殺害された。容疑者の知人だったミカエラ・バルガスは捜査チームに抜擢され、自白の専門家と言われる心理学者のハンス・レッケにアドバイスをもらいに行く。容疑者は誤認逮捕だと釈放され、犯人は不明のままミカエラは捜査から外された。偶然再会したレッケは薬物中毒で鬱症状がひどく自殺寸前で、ミカエラはレッケの面倒をみる▽ジャマルの事件の真相を追うことで活力を保つレッケと、心に闇を抱えるミカエラのコンビから目が離せない2023/07/25
タツ フカガワ
75
少年サッカーで判定に怒った父親が審判を殺害したという事件。だが、アフガニスタンからの移住者である被害者の過去を探ると思わぬ闇が広がっていた。S・ラーソンの後を継いで『ミレニアム』シリーズ4~6を書いた著者の新作ミステリー。S・ホームズを想起させる元ピアニストの天才心理学者にして躁鬱病でコカイン常用のハンス・レッケと、チリ出身でヤクザ者の兄がいる女性警官ミカエラのコンビがいい。最後の最後に飛び込んできた「14年前に死んだはずの女房が……」というのは次作予告か? 今後の二人の活躍も読んでみたい。2023/07/02
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