内容説明
地学がもっと楽しくなる、地球をもっと好きになる。古生物学の新しい入門書ができました。 「化石」と聞いて、何を思い浮かべますか? 博物館での人気者といえば恐竜など大型古生物の体化石ですが、彼らの暮らしぶりを想像するには足跡や糞など生痕化石の調査も欠かせません。古生物が生きた当時の環境を知りたければ、目に見えない分子化石を分析することも必要です。 本書では、バラエティーに富んだ化石を通じて、生命の歴史や地球環境の変動について、イラストを使ってわかりやすく解説します。化石はどのようにできるのか、生命はどのような進化を遂げたのか、化石から何がわかって、何がわからないのか……。様々な視点から化石を捉えることで、生命とは何か、そして地球のあり方について、一緒に考えてみませんか? 最新研究を多数ピックアップしているので、これから古生物学を学びたい方におすすめの一冊です。
目次
Chapter1 ようこそ化石の世界へ Chapter2 地層と化石 Chapter3 化石とたどる生命の歴史 Chapter4 化石から読み解く地球環境 Chapter5 めざせ古生物学者
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
47
チバニアン研究チームのお一人でもあった千葉大の准教授による、化石についての指南書です。出だしにある地質年代表はとてもわかりやすく、私好みのデザイン。イラストもわかりやすい描写で子どもが親しみやすそうな作りになっています。もちろん恐竜のお話が多いですが、基本的には俯瞰気味な説明になっていて、まずは古生物学という学問があることに親しんでもらえる感じかな?私は最古のハチの化石の一つが紹介されているだけでご機嫌でした。…昆虫だけで読みたいぐらいです。2023/06/22
みや
11
化石や地層の研究方法、化石から推測する過去の地球環境などを易しく解説する入門書。綺麗な化石や不思議な古生物が並ぶ図鑑ではなく、古生物学基礎Ⅰの教科書といった感じで分かりやすかった。海底堆積物に潜る生物が現われたことで海水に溶け込んだ酸素が奥深くまで供給されて大型の動物が増えたという仕組みも、それが「カンブリア紀の農耕革命」と名付けられたのも面白い。石油の元は太古のプランクトンの遺骸、石炭は陸上植物の遺骸に由来しているとは知らなかった。なぜ恐竜の中で鳥類だけが大量絶滅を生き残れたのか、いつか真実を知りたい。2023/09/13
家の中のぱっぽ
1
古生物は好きだけども、化石の何たるかはあまり知識がなかったので、購入。かなりわかりやすく解説してあるので、化石とは、古生物とは、を学びたい人は本書から踏み出しても良いかも。2024/11/12
ris3901
1
新刊ざっと読み。私のようにさほど化石に興味の無い者にも読みやすい。YA向けと思われ、最終章には古生物学者になる方法も。 他にもシリーズある様なのでチェックします。2023/06/30
kishimo
0
地層と化石の基本を学ぶことができます。2025/07/15