感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れると
5
著者買い。書名の通りの、数学史の本。文系アタマなので(ただの言い訳です)158ページまではなんとか読めたけど(ネイピアの途中まで)そこから先は数式などを飛ばして読むしかなかった(泣)。でも面白かったです。少し時間をおいて再読したい。2018/09/02
roughfractus02
4
14世紀の教会大分裂でウィーンに渡った天文学者達は国の繁栄を左右する占星術を重んじたハプスブルグ家の持つ膨大なデータを目前にし、その計算方法を編み出す。効率重視の彼らは従来の60進法からインド由来の10進法を少数にも適用し、計算速度を向上させる。16世紀ステヴィンは古来から「数の始原」とされた1を他と同等に扱い、数を連続量として直線上に配置する。ネイピアはかけ算を足し算として効率化する対数表を考案し、ケプラー、ビュルギ、ブリッグスの常用対数へ続く。数の技術的応用は神の数学を人間の学に変え、近代が始まる。2019/02/28
人生ゴルディアス
3
ネイピア数がわからず、本書を読んでみた。対数そのものは、大規模な掛け算を簡単にしたり、2/3乗みたいな厄介な計算を回避するためのもの。特に当時は三角関数による距離や位置の特定、また天文学における膨大な有効数字の計算などが必要で、しかも欧州は九九の暗算が苦手で、どうにか掛け算を回避する方法が求められていた等の動機も理解できた。また導き方についても実に親切に書かれていた。本書で思いがけずよかったのは、なぜ0が長いこと見つからなかったのか。1を数ではなく単位と見ていたことによる認知の陰にあったからとか、歴史!2024/02/19
takao
3
・発見なのか発明なのか。 磁力と重力の発見、一六世紀文化革命、世界の見方の転換 三部作 2020/03/19
toiwata
3
例えば、ネイピアが対数表を作るのに20年を費やした史実に感嘆する以外に取り得る態度はないので、数学の不勉強を我がことながらあさましと思うしかない。2019/01/13