内容説明
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中学生・高校生向けのやさしい数学を楽しい会話で学ぶ『数学ガールの秘密ノート』シリーズの16作目です。「僕」と三人の数学ガール(ミルカさん、テトラちゃん、ユーリ)が楽しい数学トークを繰り広げます。
本作のテーマは「数の構成」です。
本書では、何も存在しないところから始まって「数というもの」を少しずつ作っていく様子が物語形式で描かれます。私たちが当たり前だと思っている「数」を自分の手で「作る」ことができるというのは驚くべき発想です!
学校では、1,2,3...という「自然数」、ゼロや負の数を含めた「整数」、分数や小数で表記される「有理数」、ルート2や円周率などを含む「実数」、方程式を通して「複素数」へと学習は進みます。
本書は数学ガールらしく、いろいろな「数」の性質を暗記してすませるのではなく、対話を行いながら、何もないところから「数」というものを一歩一歩構成していきます。読者は物語を追いながら「数とはいったい何か」を考えることを通じて数学の世界に導かれていくことになります。
中学生・高校生をはじめとして、数学を楽しみたいと思っている大学生から社会人にもお勧めできる一冊です!
※カバー画像が異なる場合があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まえぞう
19
今回はかなり抽象的です。数の性質ではなく、そのような性質を持つものは何かというアプローチから環や体の概念に進みます。最終章のデデキントの切断は、実数の連続性の話しででてくるものですが、有理数には切断面のどちらにも有理数がないケースがあるのに実数では必ずどちらかに実数があるという、数直線ではイメージできないことが、概念的に証明できてしまうんですすね。2024/03/08
美東
15
絹田村子のマンガ「数字であそぼ。1」 https://bookmeter.com/books/13299571 12頁 ”それではまず 数字を作りましょう” 教養部1年の微積分学で「全然わからなかった・・・何をしているのかわからなかった (中略) その意味がわからない わからないことがわからない・・・」と打ちのめされた経験は、主人公の横辺くんならずとも、みなさんおありでしょう。もちろん私もその一人です。2023/08/11
キリル
9
存在することが当然である「数」を作ることで数の本質と魅力に迫っていく今巻。既に体系として整理されている「数」を新たに作ろうと思い至り、実際に作ったノイマンの発想がすごいと思いました。集合からアプローチして非負整数や足し算を作り出し、そこから二つ並べてペアという表記法を導入することで負の数や引き算を定義していく様子は、見慣れた「数」の姿とは違う一面に思えて新鮮でした。環と体の話も難しいですが興味深く、数を考えるうえで加減乗除は重要な要素なのだなと思いました。ただの計算の中に神秘や不思議が見える数学の奥深さ。2023/06/17
DK-2084
4
★★★★☆図書館本2023/06/19
村上 飛鳥
2
大学でやったな、最後の章は厳しかった(^◇^;)2023/05/22