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内容説明
父さんが故郷に帰って農場の仕事を始めることになったため、サクランボというあだなの十六歳の双子の女の子、バーブロとシャスティンも、初めて自然の豊かな田舎で農場暮らしをすることになりました。
家を改装し、農場で働く人たちと仲よしになり、二人も、ミルク運びや雑草取りなどの農作業に取り組みます。もちろん、働くだけではなく、近所の同年代の仲間たちとハイキングや釣りやパーティに行ったり、夏至まつりを楽しんだり…。そして二人にはそれぞれ、好きな人もできますが…?
双子の一人、バーブロが語る農場の日々は、楽しさとユーモアでいっぱい。“子どもの本の女王”アストリッド・リンドグレーンが、農場の娘として育った自らの幸福な記憶をたっぷりそそぎこんで描いた、生き生きと楽しい少女小説、本邦初訳。10代から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
112
家族で田舎の農場に移り住んだ16歳の双子の少女たちの瑞々しい物語。間違いなくリンドグレーンの傑作の一つだと思う。収穫や草取り、さまざまな家事、家畜の世話といったスウェーデンの田舎の人々の生活が、愛情をこめて描かれている。ドラマチックなことは起こらないし、あっと驚くどんでん返しもない。でもこの物語はとてつもなく面白くて、読者の胸の中に清々しい感情を呼び起こしてくれる。普通の日々の中にあるかけがえのない輝きをリンドグレーンはよく理解している作家だった。ほろ苦い余韻を残す物語の幕切れが見事。2015/02/22
シュシュ
16
やかまし村のYA版という感じ。農場や工場で働く少年少女たち。皆、よく働き、よく遊んで気持ちがいい。よく働く人が幸せになるという意味のセリフが何度か出てくる。リンドグレーンも子どもの頃家の農場をよく手伝っていたらしい。しっかり者のお母さんと、優しくて少しぬけているお父さん。夕方、お父さんと娘たちで農場を見回る場面が好き。「日々の暮らしに、流れる雨の恵みがありますよう、日の光と暖かさの恵みがありますよう。恵みを受けた心はやがてふくらみ、すべてに感謝の気持ちをいだいて、実りの秋を迎え、寒く憂鬱な冬に立ち向かう」2015/03/16
本ぺんぎん
6
リンドグレーンすごいです。農場での浮き立つ生活。ほんとにそこに喜びを感じまくってる人にしか書けないという感じのするリアルな高揚感。ただただ単純に楽しそう幸せそう!!!2011/01/30
バジルの葉っぱ
3
読んでいる間、現実から逃避(?)できて良かったです。読んでいて草の香りや水のにおいがしてきそう。心地よく読める物語。どなたか書いていらしたけれど、私も「赤毛のアン」のような空気を感じました。2011/02/21
joyjoy
2
「よく働き、働くすべを学んだ人だけが、幸せになれる」という母さんの言葉に、読者も素直にうなずけるくらい、喜びを持って働く人々の姿が生き生きと描かれている。また、父さんの暗唱する詩がラストにふさわしく心に残る。「心は、夢を糧に育つもの、夢がなければ、みじめなもの。日々の暮らしに、流れる雨の恵みがありますよう、日の光と暖かさの恵みがありますよう。恵みを受けた心はやがてふくらみ、すべてに感謝の気持ちを抱いて、実りの秋を迎え、寒く憂鬱な冬に立ち向かう。」自分も手を動かして、働きたくなる。喜んではたらくべし。2021/02/19
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