アマルティア・セン回顧録 下 - イギリスへ、そして経済学の革新へ

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アマルティア・セン回顧録 下 - イギリスへ、そして経済学の革新へ

  • 著者名:アマルティア・セン/東郷えりか
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 勁草書房(2023/05発売)
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  • ISBN:9784326550906

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内容説明

1953年、青年アマルティアはインドの宗主国であったイギリスに留学し、数十年後に学寮長として戻ってくることになるケンブリッジ大学に初めて足を踏み入れる。そうそうたる知識人に囲まれながら、貧困や不平等への関心をもとに厚生経済学を切り開き、インドの若者に希望を見出すまでの人生を珠玉のエピソードを交えて回想する。

目次

第III部(承前)
 第13章 マルクスをどう考えるか
 第14章 若き日々の闘い
 第15章 イギリスへ

第IV部
 第16章 トリニティの門
 第17章 友人と交友関係
 第18章 何の経済学か?
 第19章 ヨーロッパはどこか?
 第20章 語り合いと政治
 第21章 ケンブリッジとカルカッタのあいだで
 第22章 ドッブ、スラッファ、ロバートソン
 第23章 アメリカでの出会い
 第24章 ケンブリッジ再考

第V部
 第25章 説得と協力
 第26章 近くに、遠くに

訳者あとがき
原  注
著者・訳者紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

106
同時代を生きて自分が強く影響を受けた学者の名を上げろと言われたら、アマルティア・センの名は外せない。数学的精緻さと人への優しさが共存した経済学者として、私は、セン先生や宇沢弘文先生を心から尊敬する。とても読みやすい回想録だ。インドでの幼少期に経験したヒンディーとムスリムとの対立やベンガル大飢饉が、人生の通奏低音となる。タゴール、ガンディー、マルクス、ヴィトゲンシュタイン、釈迦などに対する先生の視点もとても興味深い。改めて、先生の深い哲学は、昨今のSDGsなどという胡散臭い言葉とは似て非なるものと実感する。2023/03/10

ばたやん@かみがた

97
《如何にして世界を「棲み家」としたか》カルカッタの大学進学後、いよいよイギリスへ留学。 一級の経済学者と交わり頭角表して自身の進むべき道を見出だして行くところです。当然、取り組む対象となる経済学や哲学にも触れられますが、内容に詳しく立ち入るよりも、師や友の学問への姿勢や後進を導き共に学ぶ態度に重きが置かれ、比較的読みやすい。 (1)とはいえ、著者のマルクスの経済学・思想への拘りは目を引かされるものがあります。現実の共産党や共産主義国家の強権的姿勢には否定的だが、マルクスが重視した(1/4)2023/04/12

壱萬弐仟縁

56
私自身は左翼よりの立場だったが、右翼のバウアーが開発経済学の最高の教師であるだけでなく、このテーマでは大学内で圧倒的に最も秀でた思想家でもあることにまもなく気づいた。彼は世界で最も独創的な開発経済学者の一人(110頁)。スラッファは、グラムシに自由の重大さを考え直させるうえでかなりの影響力をおよぼした。グラムシは最終的に自由の重要性を認めたものの、スラッファのような熱意は見られなかった(231頁)。私たちのゼミで社会的選択理論を扱った際の興味深い特徴の一つは、ヒュームやアダム・スミス、カントなど、道徳哲学2023/04/11

月をみるもの

14
口腔部にできたガンを克服した時のエピソードが、放射線治療黎明期の混乱を実感させてくれる。この頃はまだケンブリッジ界隈のごく一握りのエリートにしか縁のなかった技術が、現代では多くの人々が利用できるあたりまえのものになっている。なるほどこうした体験が、健康と教育は経済的発展に先行するという思想のベースにあるのだな。。2023/03/23

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