ハンナ・アーレント、三つの逃亡

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ハンナ・アーレント、三つの逃亡

  • ISBN:9784622096054

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内容説明

ユダヤ人の生、ハイデガーとの破滅的な恋愛、ホロコースト―不世出の思想家へと成長するハンナを描くグラフィックノベル。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

フム

43
アーレントの生涯を漫画で読めるという珍しい本。これまで何冊か著作を読んでいる百木漠さんの翻訳ということで発売前に予約してあった。アーレントの生涯を描いた伝記や新書などは何冊か読んでいたが、漫画の力はすごい。今までイメージできなかったアーレントの姿が生き生きと伝わってきた。もちろん作者の想像や創作もあるであろうが。三つの逃亡とは、ナチスに追われてのパリへの逃亡、ニューヨークへの逃亡。そして師であり愛人でもあったハイデガーからの逃走が描かれる。2023/06/13

uniemo

15
ハンナアーレントに以前から興味はあって伝記は読んだことがあったのですがハンナを巡る周囲の人達の知識もないのでよくわからないままでした。漫画ならわかりやすいかと思い予約待ちしていた図書館本。たくさんの登場人物に注釈で簡単な説明があったりイメージはつかみ易かったです。2023/07/05

allite510@Lamb & Wool

11
ナチスに追われてアメリカへ亡命したアレントの生涯を元にしたグラフィックノベル。師事し不倫関係にあったナチ党員の思想家ハイデガーとの関係も含めてドラマチックな生涯を送った人でもあるので、伝記としては魅力的なのだろうか。そして確かに「悪」と「考えないこと」の関係について言及したアレントの思想はますます考え続け乗り越えていく必要性は増しているのだと思う。しかし、劇的な生涯、重要な思想だとしても、この本は誰が読むのだろう?魅力的な漫画に溢れ返った日本で。書籍代も高いしなあ。いや、読まれて欲しいとは思うのだけれど。2023/04/30

PETE

8
第3の逃走をハイデガーからの逃走とみなす解釈、『起源』『人間の条件』『アイヒマン』のみに照準を絞ること、ヤスパースとブリュッヒャーの影響を絞ることは、フィクション執筆の戦略としては有りだと思う。夢の中でのベンヤミンやハイデガーとの対峙は、作者独自の解釈だと思うのだが、非常にうまく作られている。ここがこの作品の肝だと思う。虚実が織り交ぜられているのはかなりわかったが、ブリュッヒャーの最後のメッセージは、いかにも彼が言いそうな言葉だけに、ソースがあるのかないのか気になった。2023/05/14

パダワン

7
いつかは読もうと積読している「人間の条件」の著者、ハンナ・アーレント。彼女の人生と哲学を描いたグラフィックノベル。梅毒の父、幼少時からのユダヤ人差別、当時の哲学者や芸術家たちとの交流、ナチスから逃れて亡命するまでの経緯、母マルタの娘への信頼、呪いのようなハイデガーとの決別、そしてアイヒマンの公判を経て至った、悪の凡庸さという本質。美しく天才的な聡明さを持ち、時代のスター達と激しい時代を生き抜いて来た、なんて本や映画にならない訳がない。彼女の思考そのものにも興味が芽生えた。そろそろ読むか、人間の条件。2025/11/02

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