台湾漫遊鉄道のふたり

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台湾漫遊鉄道のふたり

  • 著者名:楊双子【著】/三浦裕子【訳】
  • 価格 ¥2,530(本体¥2,300)
  • 中央公論新社(2023/04発売)
  • 澄みわたる秋空!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~11/8)
  • ポイント 690pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784120056529

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内容説明

炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。
結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。
ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。

「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。
そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」
古内一絵さん大満足

1938年、五月の台湾。
作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。
現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、
台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。
しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。
国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差―――
あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

460
台湾の現代文学。昭和13年からの1年間の、千鶴子(作家)の台湾各地への紀行、および台中での寄寓生活を綴る。当時、台湾は日本の植民地であった。本島人と植民者である日本人との間に生じる眼に見えない葛藤を描いていくのだが、歴史小説としての構成は相当に凝っている。読んでいて、真相はどうだったかと、ふと疑問に思いそうになるくらいに。そして、本作が優れているのは、それを感性化させるべく用意された、千鶴との百合小説としての側面である。否、むしろ、こちらこそが主題を背負っている。それは最初から最後まで小説の基調をなして⇒2025/05/05

まーくん

269
多層構造の物語の迷宮に迷い込んでしまいました。それはともかく、昭和13年、日中戦争が始まり皇民化政策が強化された日本統治下の台湾を旅する作家・青山千鶴子と本島人の通訳・王千鶴、二人の交流を描く。一年間、台中市内に住み、その地をベースに二人で台湾縦貫鉄道等に乗って北は基隆から南は高雄まで各地に講演旅行に出るのだが、行く先々で台湾特有の食べ物に出会う。この食べ物との出会いを介し、統治する側とされる側の、揺れ動く二人の微妙な心のあやを日本人作家・青山千鶴子の視点で追っていく。⇒2024/04/16

旅するランナー

250
昭和13年(1938年)、日本統治下の台湾を舞台にした「美食×鉄道旅×百合」小説。魯肉飯、蚵仔煎(牡蠣オムレツ)、冬瓜盅(冬瓜丸ごとスープ蒸し)など、台湾グルメによる飯テロ小説であり、ふたりの女性の軽妙な会話を楽しめる漫画っぽさもあります。そして、本島人(台湾に住む漢人)と内地人(日本人)の関係性にも触れる歴史小説でもあります。「この世界で、独りよがりな善意ほど、はた迷惑なものはごさいません」という言葉に襟を正す思いです。2023/07/02

nonpono

215
帯より1938件、昭和13年5月の台湾、結婚から逃げる作家千鶴子と台湾人の通訳千鶴は、台湾縦貫鉄道の旅に出る。女2人、日本人と台湾人、作家と通訳、様々な苦難、差別、文化の違いを乗り越えて、食で、一緒に食べることによって、2人の距離が縮まっていく。台湾の食べ物についての情報や圧倒的な知識。この本を読んでから、旅に出れば良かったと悔やむ悔やむ。珍しい食べ物、美味しそうな食べ物の列挙に。そして、台湾の景色や歴史や車窓の描写に。また、わたしも台湾を列車で楽しみたい。駅弁やお菓子を買い、そして本書を手に抱きながら。2024/09/13

モルク

161
昭和13年、統治下の台湾を旅する日本人作家青山千鶴子と現地通訳王千鶴。鉄道で名所をまわりながら当地での台湾グルメを堪能する。「何か美味しいもの」が口癖の食いしん坊な千鶴子。通訳というよりお世話係りの千鶴。同名で親近感をもち友達アピールの千鶴子に対し、距離を置く千鶴。そして遂に…。この世で独りよがりな善意ほどはた迷惑なものはない。例え善意からの援助であってもただの傲慢にすぎない。胸に刺さる。自分もそんなことがあったかも。傲慢でそれに気づかぬ愚鈍さは私の中にもあったかも、ズキン⚡2026/10/28

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