内容説明
エブリスタ×宝島社の『この文庫がすごい!』大賞の受賞作
生来の虚言癖が災いし、クビ同然に福岡県警から放逐され、ヤクザにも追われる立場となった橘涼真。そんな彼に唯一手を差し伸べたのは、警察庁の組織犯罪対策部だった。選択の余地がないまま涼真は潜入捜査官となり、日本最大のヤクザ組織「阿頼組」五代目の一人娘に接近するが??。涼真の口から勝手に飛び出す嘘が、歴戦のヤクザたちを翻弄する! 虚実混交のジェットコースタークライムノベル登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
91
「この文庫がすごい!」大賞受賞作。「このミステリーがすごい!」大賞ではないんやね?虚言癖の為、クビ同然に福岡県警から放逐され警察庁の組織犯罪対策部から潜入捜査官となり、日本最大のヤクザ組織の一人娘に接近するが...持ち前の嘘でピンチを乗り越え、一人娘と協力関係になる。リアリティを求めなければ、スピーディで読みやすい作品かと。2023/08/28
よっち
34
生来の虚言癖が災いし、クビ同然に福岡県警から放逐され、ヤクザにも追われる立場となった橘涼真。警察庁の組織犯罪対策部に拾われ、潜入捜査官となるジェットコースタークライムノベル。選択の余地がないまま「立川諒」として、日本最大のヤクザ組織「阿頼組」五代目の一人娘・紗香に接近する涼真。紗香になりすましを看破されて、ヤクザ世界から逃げ出したい彼女から戸籍を用意する依頼を受けた涼真が、ヤクザ内の抗争に巻き込まれてゆく展開で、たびたび陥る窮地をとっさの虚言で切り抜けながら彼らが掴み取ってみせた結末は悪くなかったですね。2023/06/18
ren5000
25
虚言癖のせいで警察をクビになった男がその嘘を武器にヤクザを探るため潜入捜査官になるってお話。テンポが良くてヒリヒリする場面もあるけど持ち前の嘘でピンチを乗り越えていくので緊張感はあまりなくでも楽しく読書できました。結末もいい感じで通勤通学のお供にはおすすめです。2023/07/27
栗山いなり
9
虚言癖のある警察官がヤクザ相手にその虚言癖で立ち回るクライムノベル。ヤクザ相手にウソを武器に立ち回る物語をベースに多少の人間模様を混ぜた作品って印象を持った。なんだかんだで退屈はしなかったかな2023/06/29
coldsurgeon
8
暴力団組織に潜入した捜査官が主人公だが、虚言癖があるためか、口がうまいだけなのか、口先だけで危機を乗り越えていく。読んでいても、それは嘘だろうと思いながらも、ミステリーの伏線かもしれないと思うと、簡単に引き込まれてしまう。ウソに翻弄される暴力団は、ある意味、可哀そうである。2023/08/16