角川選書<br> 足利義満

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角川選書
足利義満

  • 著者名:森茂暁【著者】
  • 価格 ¥2,530(本体¥2,300)
  • KADOKAWA(2023/04発売)
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  • ISBN:9784047037090

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内容説明

室町時代、南北朝の対立を克服して公武統一政権を樹立し、最高権力者にまで上りつめた足利義満。合戦のない平和国家の骨格を創り上げた日本史上の重要人物として、再評価されている。政治権力を握ったまま出家し、「法皇」政治を開始するなど、父祖・子孫たちが叶えられなかった野望を実現するため、義満はどのような戦略をとったのか。1000点を超える発給文書を丁寧に検証しつつ、一筋縄では行かない、強かな専制君主の実像に迫る。

序  章 足利義満研究の現在
第一章 足利義満の嗣立
第二章 細川頼之の管領時代─足利義満政治の基礎固め
第三章 斯波義将の管領時代─足利義満政治の開幕
第四章 南北朝の合体─公武統一の前提
第五章 地域権力との対応
第六章 公武統一政権の確立─応永年間の足利義満
第七章 足利義満の精神世界
第八章 東アジア国際環境の変貌
終  章 足利義満とは何か

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Toska

18
第一線の研究者による足利義満の本格的な評伝は2010年代以降だけで3冊に及び、一般の関心の高さがうかがわれる。本書はその中で最も新しく、また最もボリューミー。叙述の対象を思い切って政治面に絞り、本人や周囲が発行した文書を主な素材としている。多数の文書を俎上に載せ、時期ごとに細かく分析する職人芸的なスタイル。反面、公家の日記など補助的な史料にはほとんど出番がなく、いかにも「義満らしい」面白エピソードにも乏しい。玄人好みの文体で、読む人を選びそうだ。2025/05/23

MUNEKAZ

17
著者らしく硬派な評伝。足利義満といういくらでもロマンが乗せられそうな対象でも、古文書に重きに置いた禁欲的な内容になっている。また管領として細川頼之よりも斯波義将にスポットを当てた部分が印象的で、義満の全盛期を支えた存在として高く評価しているのが面白い。あとがきによれば、著者はもともと義将の評伝を考えていたらしいが、確かに全盛期の室的幕府を代表する人物なのに、まとまった評伝が無いのは惜しい気がする。別に森先生でなくても構わないが、「斯波義将」での単著も読んでみたいなぁと。2024/05/02

白隠禅師ファン

14
森茂暁『足利義満』(角川選書)読了。 今まで部分的に読んでいましたが、通しで読みました。 今まで古記録に頼りがちだった義満評伝でしたが、古記録だけでなく膨大な古文書(御教書等)を活用し、義満の実像にせまる良著です。義満は「新議」という言葉が似合うなと改めて感じました。2024/06/02

吃逆堂

7
著者のねらいどおり、文書史料の収集・分析が大きな特徴となっているが、その肝心の収集結果の一覧は別のところで示されるのか、期待を抱かずにはおれない。また、細川頼之より斯波義将の存在を高く評価しているのは、近年の研究動向とも一致しようか。2023/06/13

ナタネ油

4
著者の本領たる制度史的な分析が手堅い。管領との関係に注目した叙述、新史料・新研究への目配りもみのがせない。2023/08/11

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