ちくま学芸文庫<br> 沖縄の食文化

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ちくま学芸文庫
沖縄の食文化

  • 著者名:外間守善【著者】
  • 価格 ¥1,067(本体¥970)
  • 筑摩書房(2023/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480511546

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内容説明

沖縄学の権威による沖縄食文化史入門。著者は『おもろそうし』などの古典文学をもとに琉球文化の源流を探る研究に取り組んできたが、最後の著書となった本書では、食を素材に、沖縄の歴史が描き出される。ヤマトとは異なる食材・料理・飲食風習を対外関係史から説明し、沖縄料理の中にある東南アジア文化、中国文化の影響を解説。そして、食の思い出とわかちがたく結びつけられた戦前・戦中の記憶をつづる。取り上げられるのはラフテーやゴーヤチャンプルーなどよく知られた料理から、今では幻となった伝統菓子にいたるまで幅広い。食が語る沖縄の歴史。

目次

第一章 沖縄の歴史と食文化/一 世界の食文化/二 アジアの中の沖縄/ヤポネシア構想/三 海外交易の発展/舟楫を以て万国の津梁となす/南方との交易/朝鮮との交易/明との交易/日本との交易/四 沖縄の食文化/沖縄料理の源流・宮廷料理/沖縄料理の源流・庶民料理/沖縄の食の思想・クスイムン(薬もの)/第二章 忘れ得ぬ味/一 肉(シシ)/油味噌(アンダンス)/らふてー/いなむどぅち/山羊(ヒージャー)/二 魚・海藻/昆布(クーブ)/かまぼこ(カマブク)/あおさ汁(アーサ汁)/もずく(スヌイ)/イカの墨汁(いちゃのすみ汁)/エラブウミヘビ(イラブー)/三 豆腐(トウフ)/豆腐よう/ゆし豆腐/るくじゅう(焼き豆腐)/四 芋(ンム)/うむくじあんだぎー/くう芋にい(クーンムニー)/五 黒砂糖(クルジャーター)/六 小麦(ムージナ)/沖縄そば(スバ)/菓子/三月菓子(サングヮチグヮーシ)/くんぺん(光餅・薫餅)/りとうべん(李桃餅)/ちんすこう(金楚嵂)/ちーるんこう(鶏卵嵂)/たうちーちゃお(闘鶏餃)/花ぼうる/ぽうぽう/ちんぴん/あまがし/くずもち(クジムチ)/あんだぎー/あんむち・白むち・赤むち/だーぐ(ダンゴ)/なんとー味噌(ナントゥーンース)・こう菓子(コーグヮーシ)/天妃の前饅頭(テンピヌメーマンジュー)/結餅(チッパン・キッパン)/七 米/冬至ジューシー(トゥンジージューシー)/ムーチー(鬼餅)/豚飯(トゥンファン)・菜飯(セーファン)・鶏飯(チーファン)/八 泡盛(サキ)/酒とぶーさー(じゃんけん)/九 果物/マンゴー/楊梅(ムム)/バナナ(バサナイ)/ばんじろう(バンシルー)/竜眼と茘枝(リンガン・ライチー)/九年母(クニブ)/山や野の味(ぐみ・桑の実・くるち)/十 野菜/春の行事食と野菜/不断草(ンースナバー)/オオバコ(フィラファグサ)/水前寺菜(ハンダマ)/夏の行事食と野菜/苦菜(ンージャナ)/よもぎ(フーチバー)/苦瓜(ゴーヤー)/糸瓜(ナーベーラー)/パパイヤ(パーパーヤー)/空芯菜(ウンチェー)/らっきょう(島ラッキョウ)/冬瓜(シブイ)/秋の行事食と野菜──新北風(ミーニシ)の頃/芋の葉(カンダバー)/茶/ぶくぶくー/冬の行事食と野菜/田芋(ターンム)/島人参(チデークニー)/十一 沖縄の調味料/あとがき/引用・参考文献/解説 偉大なるガチマヤー(斎藤真理子)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

61
沖縄学の第一人者が沖縄の食事について綴ったエッセイ集。前半は沖縄の食事を著者が実際に食べた東南アジア、中国や世界との食事の関係の中で解説している。文化史的な趣も。後半は豚肉や黒砂糖、泡盛といった沖縄独特の料理や材料を著者自身の思い出と共に紹介されている。読んでいるうちにちんすこうや泡盛等といった沖縄料理が脳裏に浮かび、ついつい唾が湧いてきそう…。画一化によって地方独特の食文化がほぼ滅びつつあるといった現在、沖縄は独自の食文化を大事にしているイメージがあって、羨ましいと同時にそれを守ってもらいたいと思う。2023/01/19

榊原 香織

55
沖縄の伝統菓子、知らないのがいっぱい。ちんすこう、なんてほんの一部。むーちーの独特の風味忘れ難い。 お茶は中国本土からのさんぴん茶と台湾からのしーみー茶。2023/03/18

あきあかね

17
 この一冊で、沖縄の魅惑的な食の世界の全体をつかむことができる。先日、母を案内した自由が丘の沖縄料理の名店「なんた浜」にまた足を運びたくなった。 随所に現れる、食にまつわる著者の想い出、沖縄の文化や風土は本書に奥行きを生み、単なる沖縄の料理や食材の紹介にとどまらない。例えば、那覇の朝の香りとしての「ゆし豆腐」を買いに行った少年の日の想い出、丹精込めた作物を一夜にして奪う強大な台風が、歴史や日常の災禍に抗わずじっと過ぎ去るのを待つ沖縄の人びとの生き方に影響を与えたのではないかという考察。⇒2023/03/27

YO)))

14
正月やお盆の行事、母の作ってくれた味、子供の頃にマチカンティー(待ちかねる)だった食べ物などが活き活きと書かれていてとても良かった。「オールド台湾食卓記」が刺さった人にもおすすめしたい。 食べ物というものについて、旨い不味いはそれは大事なんだろうけど、食べログの点数に象徴されるように、文脈を問わずに定量評価可能な、あまりにも即物的・物質的なものとして捉えられすぎているようにも思っていて、歴史や文化としての食の話しを読むとはっとすることが多い。2023/01/15

二人娘の父

9
外間守善といえば、学術的な功績とともに、個人的にはあの前田高地での激戦を生き抜いた、一人のウチナーンチュとしての存在感にまず思いが行く。「地獄」を見た著者が、沖縄の食について思いを語る1冊。生き抜いた先に感じた「食べること」への強烈な思いは、私の想像を超えていく。そこに韓国文学翻訳者の斎藤真理子さんの解説が、深みを与える。沖縄を考えるうえで、外してほしくない著作である。2023/07/25

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