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内容説明
【元京大変人教授、SDGsにモヤモヤする!】
近年声高に叫ばれる「SDGs」や「サステナブル」といった言葉。環境問題などの重要性を感じながらも、レジ袋有料化や紙ストローの導入、そしてSDGsバッジなどの取り組みに、モヤモヤしている人は少なくないのではないか。
「京大変人講座」を開講した著者は、大学で「SDGs担当」になったことをきっかけに、その言説や取り組みに違和感を覚えた。人間や地球環境にとって、ほんとうの「持続可能性」とは何か。名物教授が科学的観点と教育的観点からSDGsのモヤモヤを解き明かす。
【おもな内容】
プロローグ 「キレイ」なSDGs
第一章 危ういSDGs
第二章 プラゴミ問題で考える持続可能性
第三章 地球温暖化とカオス理論
第四章 無計画だからこそうまくいくスケールフリーな世界
第五章 日本社会の自由度をいかに高めるか
終章 うんこ色のSDGs
目次
プロローグ 「キレイ」なSDGs
第一章 危ういSDGs
第二章 プラゴミ問題で考える持続可能性
第三章 地球温暖化とカオス理論
第四章 無計画だからこそうまくいくスケールフリーな世界
第五章 日本社会の自由度をいかに高めるか
終章 うんこ色のSDGs
註
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rico
74
もっと毒吐いてるかと思ったけど内容は穏当。ざっくり言えば、その理念の価値は認めつつ、色々な見方があります、ぼちぼちいきましょう、て感じでしょうか。個別の議論の中には「うん?」というのもありましたが、破滅回避のための時間稼ぎ、ゴールではなくスタートラインという結論は納得感あり。でもそれでは手遅れになってしまうのでは・・・という懸念も。あのバッジ付けてる人、最近減ったような。アメリカ大統領がああだし、ヨーロッパも余裕なくしてるし、このまま尻すぼみになっていくのかな。次の目標の議論も始まっているはずですが・・・2025/02/10
skunk_c
67
これは腑落ちした。著者は自分とほぼ同世代の地球物理学者で、天秤の片方にカオスな複雑系の地球環境や社会、もう一方にSDGsという「キレイゴト」を乗せて「バランスをとる程度でいい」と説く。そもそもSDGsがMDGs(先進国と発展途上国の格差をなくすべく設定した目標)のアップデートであることを押えており、ある種国連の「アリバイ工作」的な面があることを、暗に匂わせながら、その「タテマエ」としての性格を見切り、「自分を犠牲にしない」程度の関わりくらいがちょうど良いとする。全く同感。具体例も面白い話題が多かった。2023/07/10
niisun
28
世界が共通の目標を掲げて、一致団結して取組むなどと言うと胡散臭さしか感じません。著者のご意見に同感で、“ぼちぼち”付き合う距離感が丁度良いと思います。私も一時期、環境省や国交省から、地球温暖化、生物多様性、SDGs関連の仕事を請け負っていましたが、まあ、とにかく、これからのキーワードが入っていれば、予算が簡単に付くわけです。岸田政権になってからはこれに加えて“DX”とか“GX”、“子どもまんなか”とかですね。あと、環境問題で私が嫌いなのは“地球が”とか“動物達が”とか、全て人間のためにやっているのにね。2023/10/27
kan
26
最近のSDGs礼賛に言いようのない違和感があるが、著者の「整いすぎてオモロない」という指摘が明快。正しすぎる旗印は少数派の意見や別視点を埋もれさせ専制に繋がるから、ほどほどの付き合いがよいとする。それ自体が矛盾をはらむ「キレイゴト」の目標群と極端な思想との関連にも言及し、カオス現象を政治計画に応用するのは著者ならではだが、放っておけば落ち着く論は少々乱暴に感じた。脱炭素はコンセプトもプロセスも金になるため、ビジネスチャンスとしての脱炭素と政治・環境課題の食い合わせが絶妙なのも違和感の正体なのかもしれない。2023/07/29
ま
23
タイトルにうんこがつくととりあえず読もうかなと思ってしまう私。なんというか、「オモロイかどうか」っていう軸を立てていいんだっていう勇気をくれる良書であった。部下はできるだけ自由にさせよう。ネットワークやバタフライエフェクトの話が示唆的。2025/05/27
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