内容説明
学校において、道徳/市民性教育はどのように進めればよいか。本書は、民主的コミュニティ、大人、よりよい生、いじめ、ジェンダー、モラルジレンマ、公平性など様々な事例を取り上げる。答えを提示するのではなく、その難しさと対峙し、共に考えるというスタイルで、学校を出た後のライフ(人生・生活)にまで視野を広げて検討する。
目次
はしがき
第I部 市民を育てる道徳教育の原理
第1章 アートで育む民主的市民――「新しい見方や考え方を生み出す」道徳授業[佐藤隆之]
1.「新しい見方や考え方を生み出す」という課題
2.「新しい見方や考え方を生み出す」ために
3.「「物事を見る」新たな方法を開く」
4.アートで育む「新しい見方や考え方」
5.「新しい見方や考え方を生み出す」ことの困難性と可能性
第2章 「大人になる」という眺め[上坂保仁]
1.「大人になる」という「問い」をめぐって──学校における「道徳教育」との関係を考えるために
2.「子ども」と「大人」の境界?
3.青春という特権と苦悩 (1)──「ほろ苦さ」の経験
4.青春という特権と苦悩 (2)──「見えないこと」のアクチュアリティ
5.「生身」であることを思考するために
第3章 「よりよく生きるための基盤」としての道徳性――物語教材「かぼちゃのつる」を読み解く[井谷信彦]
1.「よりよく生きる」とは何のことか?
2.「よりよく生きる」と道徳性の育成
3.「かぼちゃのつる」と道徳性の育成
4.「生きること」への問い──結びに代えて
第II部 市民を育てる道徳教育の視点
第4章 情報活用能力としての情報モラル――情報社会における市民の育成[宮古紀宏・佐藤隆之]
1.加速度的に進行する高度情報化
2.情報教育と情報活用能力
3.情報活用能力としての資質・能力
4.情報活用能力としての情報モラルと情報モラル教育
5.インターネット利用環境と情報活用能力に関する調査
6.デジタル・シティズンシップが示唆する情報モラル教育
第5章 個人の尊厳を学ぶための「いじめ予防授業」[真下麻里子]
1.いじめの予防と法
2.いじめ予防授業の目的
3.いじめ予防授業の概要
4.1回目:いじめの定義を学ぶ
5.2回目:いじめの構造を学ぶ
6.「個人の尊厳」が守られる社会を実現するために
第6章 教室内での排除と差別――ジェンダー・セクシュアリティの観点から[虎岩朋加]
1.ジェンダー・セクシュアリティの観点から見た学校という場所
2.「特権ウォーク」
3.異性愛であるという特権
4.「男性」であるという特権
5.「特権ウォーク」の教室版──性差別体験授業
第III部 市民を育てる道徳の指導と授業
第7章 学習指導要領のもとでの市民性教育の実践――モラルジレンマ授業とジャスト・コミュニティの視点から[大岡ヨト]
1.市民性教育の現状
2.学習指導要領と市民性教育
3.道徳教育の方法論としてのモラルジレンマ授業
4.ジャスト・コミュニティ・プログラム
5.コールバーグによる道徳性の発達段階と市民性教育
6.今後の市民性教育
第8章 幼児教育における市民性教育――幼児教育と小学校教育の連続性を視野に入れて[大岡紀理子]
1.幼児教育から始まる市民性教育
2.幼稚園教育要領と小学校学習指導要領
3.「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」と市民性教育
4. 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」(10の姿)と小学校低学年の「道徳教育」との関係
5.市民性教育の基礎となる幼児教育
第9章 初等教育における市民を育てる道徳授業[神林哲平]
ほか
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