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内容説明
日本人の中国史に対する関心は、『三国志』にばかり集中する珍現象が四十年ほど続いていた。しかし、原泰久氏の漫画『キングダム』が成功し、アニメ化、映画化もなされて読者層が広がる中で、状況は一変。『三国志』の独壇場は崩れ、戦国時代終盤にも熱い視線が注がれるようになった。『史記』は、中国前漢の武帝の時代に司馬遷によって編纂された中国の歴史書で、今なお人気の高い名著である。ただし、全130巻に及ぶ超大作。原典のおもしろさを失わずに一冊にまとまっているもの、そうした読者の要望に応えるべくして生まれたのが本書である。本書は、神話から殷・周の時代、春秋時代、戦国時代、秦の始皇帝の時代、項羽・劉邦の時代、文帝・景帝の時代、武帝の時代という7章構成。どこから読んでも理解できるようになっている。『史記』では、難局を突破していく英傑たちのストーリーが展開されるが、そこには駆け引き、決断、裏切り、友情など、二千年の間、読み継がれた胸アツの人間ドラマがある。『史記』はまた故事成語の宝庫でもあり、「鳴かず飛ばず」「要領を得ず」「呉越同舟」など、なじみのある名言が次々に登場する。本書では、その由来や本来の意味を、折に触れて注釈している。さらに、『史記』の舞台になった場所の写真や地図もある。中国の超大作を最高に楽しめる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takka@ゲーム×読書×映画×音楽
10
遊んでいるゲームに春秋戦国時代の武将が参戦したということで、その時代については全然知らなかったこともあり勉強のため手に取った。まとまりすぎていて、武将が数多く登場する春秋戦国時代についてあまり流れが理解できなかった。難しい漢字が多いのも一因か。他の入門書を探したいところ。2023/11/25
びぃごろ
10
未知の分野、中国史。史記とか司馬遷とか言われても、それって?の域です。まずは第一歩。この本でざっくり学ばせていただきました。三国志に熱い人が多いですが、さて初心者はどこから手に取ればいいでしょうかねぇ。ロシア語名も大変だけど、中国名も手強い(´Д`) 神話から殷・周王朝。春秋五覇時代(斉・晋・楚・呉・越)前401に晋が韓・魏・趙に分裂し戦国時代に突入。周が滅んで、秦の王政が始まる。秦の始皇帝時代(兵馬俑!) 内乱が起こり項羽・劉邦の時代に突入。漢王劉邦、皇帝となり、文帝・景帝・武帝と続き、ココまで!2023/10/30
ブランノワール
5
勉強になります2023/11/20
史
2
ダイジェストであれどもしかしやはり流れがわかるというのは次に読むものが読みやすくなるということ。始祖の時代から書かれた当時の話まで、そこに歴史があり、逸話がある。多少の勘違いや誇張はあるかもしれないけれども、やはりその濃さには圧倒されるものがあります。2024/09/18
Ryo0809
1
司馬遷の筆による中国の歴史書。本書は、全130巻のダイジェスト版。国書かどうかは別として、中国の神話時代から前漢・武帝の時代まで、これだけの分量を個人事業として纏め上げたのは驚異。これにより、中国の歴史の枠組みが定まったことや、武帝時代の最大領土が中国の国土として受け入れられたことなど、後世に与える影響は大きかったという。三体に出てくるVRゲームに触発されてように読み始めたが、ダイジェスト版とはいえ、頭が追いつかない。挿入されている図版や簡略な年表は理解を助けてくれるので、感謝。2024/05/05




