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内容説明
居場所がなくても幸福と思える生き方とは?
2040年には、独身者が5割に。だれも見たことのない、超ソロ社会が到来する。
ますます個人化が進む中、私たちは家族や職場、地域以外に、誰と、どこで、どうつながれば、幸福度を高められるのか?
また、親として、人生の先輩として、これからその時代を生きる子どもたちに何を伝えられるのか?
家族、学校、友人、職場、地域・・・・安心できる所属先としての「居場所」は、年齢を重ねるごとにつくるのが難しくなり、時に私たちは「居場所がない」と嘆く。
また「そこだけは安心」という信念が強すぎるがゆえに、固執し、依存するという弊害も生まれる。
では、居場所がなく、家族や友達をもたず、一緒に食事をする相手がいないのは、「悪」なのだろうか?常に誰かと一緒でなければしあわせではないのだろうか?
社会の個人化も、人口減少も、もはや誰にも止められない。私たちに必要なのは、その環境に適応する思考と行動だ。著者が独身研究を深掘りした先に示すその答え=〔接続する〕関係性、〔出場所〕という概念とは?
結婚していてもしていなくても、家族がいてもいなくても、幸福度を上げるための視点とヒントに満ちた一冊。
(底本 2023年3月発売作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レモン
38
仰っている主張は正しいかもしれないが、やや攻撃的過ぎるのでそちらが気になって本筋が頭に入って来ないことが多かった。今の少子化対策もただの子育て支援と言われているが、同じことを著者も述べている。婚姻数の減少による母親の減少と、高齢者の多死化により少子化が加速する。孤独=悪と決めつけず、孤立を防ぐため「居場所」ではなく「出場所」を作り出すべし。確かに出場所を複数持っている母と、出場所の少ない叔母とでは、母の方がいきいきしている。2023/12/10
akihiko810/アカウント移行中
33
未婚が一般化し、地域・職場・家庭の社会コミュニティがなくなった現代社会を、幸せに生きる知恵を考える。印象度B+ 本書はネット連載をまとめたものなのだろうか?ネットで読んだことがあった。「<孤独なおじさん>の悲劇」みたいな記事が巷には溢れる。本書も「定年後、友人がいなくなった、という定年男性が多いが、元々友人がいなかったのを気づいてなかっただけ。単なる同僚だっただけ」などと身も蓋もない話が書かれる。他「孤独は金の問題」「独身だから不幸、なのではなく、幸せを感じる人が結婚してるだけ」など。2023/06/19
はるき
18
ど真面目なタイトルなのに可笑しすぎる。「少子化ではなく少母化だからもう無理。人口減に合わせよう」「孤独という名前の奴に親でも殺されたか」「ぶっちゃけ一人になりたいときってないか」は〜、面白かった。人生長いんだから、自分らしく生きようじゃないか。家族神話、友達幻想から脱却したら皆楽になれそうです。2024/03/20
ヒュンフ
16
既婚、未婚問題では孤独をテーマに話が進むことが多いが、退職後に嫁や家庭に依存してるおじさんが孤独になっていたりする現実に触れていて、居場所(出場所)の数が大切な事を説いている。以前に読んだ平野啓一郎の分人主義の考え方に近い。 一つに依存するのは経済でも関係でもリスキーだと言うことを最近は得に実感する。作中の最序盤でも家庭はリスクの場になっていると述べられているが、介護疲れ、親ガチャという言葉の流行りを見ていると家庭の良きイメージよりもこっちの方が現実に近い。2023/05/11
まゆまゆ
15
2020年の日本では独身の人が人口の約44%であり、いずれ50%になるソロ社会が到来する。地域、職場、家族とこれまでの日本を支えてきたコミュニティが崩壊しつつある中、ますます孤立する人が増えていく。これまでの少子化政策は単なる子育て支援策であり、出産適齢期の女性人口が減り続ける中でこれからもこどもの数は増えないだろう。2023/06/26