愛媛県新居浜市上原一丁目三番地

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愛媛県新居浜市上原一丁目三番地

  • 著者名:鴻上尚史【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 特価 ¥990(本体¥900)
  • 講談社(2023/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065302910

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内容説明

物語は終わる。けれど、人生は続いていく。
少年時代を過ごし、父母を見送った愛媛県新居浜市の家、劇団「第三舞台」を立ち上げた早稲田大学・大隈講堂裏。
かけがえのない〈場所〉を通して人生の物語を描く、初の自伝小説集!

・「愛媛県新居浜市上原一丁目三番地」
家族の家がなくなる前夜、僕はこの家の物語を書き始めた。
今から五十四年前に始まった、緑の家の物語を。

・「東京都新宿区早稲田鶴巻町大隈講堂裏」
大学二年の四月、大隈講堂の裏広場に通じる鉄扉を押した。
愛媛から出てきた無名の二十歳の若者が、何者かになるために。

・「東京都杉並区××二丁目四番地」
演劇を仕事にして四十年。六十三歳の僕は、
終の住処になるかもしれない家で、次の物語を書き始める。

作家・鴻上尚史の原点とともに、一つの時代を描く傑作小説集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

64
大抵の人は人生の節目で住まいが変わるのではないか。著者も実家、大学生時代の家、現在の家と住む場所が変わっている。中でも実家というものには格別の愛情を抱いているのが分かる。その強い想いには亡き母への愛情故というのが泣かせる。大学生時代には本格的に劇団活動が始まり、現在の舞台への熱意が構築されていく経緯が伺える。また、両親の影響もあるのか理不尽な事に立ち向かう姿は勇気を貰える。今では絶対に出来ないような事が出来ていた当時はある意味良き時代だったなぁと思った。家が変わっても大切な思い出は終わる事なく続いてゆく。2023/04/14

Roko

33
鴻上さんが、これまでの人生を過ごしてきた場所のことを語ります。生まれ育った場所、演劇を仕事とするきっかけとなった大学、そして今住んでいる家。鴻上さんはずっと、理不尽なことと戦い続けてきたんだなということがよくわかります。でもそんなことよりも「コロナによって舞台を続けることができなくなった」ことが、一番ツライ出来事だったというのは、とても悲しいです。 いろんなものを失くしたけれど、鴻上さんはきっと力強く生きて行く方だと思います。だって演劇の火を消すことはできないのですから。#NetGalleyJP2023/03/27

冴子

19
図書館でふと見かけた本書。私は実は新居浜市で生まれ、7歳まで過ごしたので、どこかで鴻上さんとすれ違っていたかもしれない。教師の両親に育てられ、いろんなモノに興味を持ちながら過ごした少年時代、高校での輝かしい活躍ぶりが眼に浮かぶ。父を送るまでが切なかった。早稲田での劇団生活も面白かったし、早稲田で演劇を始めた方の多くが今たくさん活躍しているのも嬉しい感じがした。2023/12/14

hideto

17
故郷にいた頃から、「同郷の有名人に、第三舞台を作った鴻上尚史って人がいる。」と知り、勝手に親近感を抱いていた自分。この度出た新刊のタイトルがまさかの故郷の住所。そのことにあまりにもそそられ読み始め。鴻上さんの幼少期から今に至る自伝的小説ですが、内容は濃密そのもの。住んでいた家の間取りや、学校での出来事が詳細に語られています。よくそんなことまで覚えているもんだと思うとともに、まるで彼の人生を追体験しているかのような錯覚に陥りました。また、両親の介護や友人の死、色々と考えさせられる内容でした。2023/08/31

はじめさん

17
香川県からも近い、愛媛県新居浜市。教員夫婦の下に産まれた鴻上氏の自叙伝。幼い頃は祖父母宅に預けられ、遠方山間部の学校に勤務していた両親。やがて新居浜市に夢のマイホーム…新たなる弟が産まれ、鍵っ子生活、京都の予備校を経て東京に出ても年に1回の帰省は必ずしつつ、確実に老いてゆく両親と介護…コロナ蔓延る直近の2020年代までを赤裸々に。/ 同時収録の、早稲田大学での演劇活動にのめり込んだ回顧録のが面白かった。劇団主体の生活で、6年生8年生は当たり前の世界(お、おう…)個性ある仲間たち、新たなる劇団旗揚げ…青春。2023/05/27

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