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内容説明
長きにわたって中国を近代化から取り残した悪しき精神主義。国際政治の舞台で非難される日本の自主性のなさ・馴れ合い主義。これらはいずれも儒教の「毒」がもたらしたものである。――偽善と権力欲が渦巻く儒教思想の形成のプロセスを客観的に検証しつつ、そこに潜む陥穽を暴くと共に、儒教が説く独善的徳を乗り越えて生きることを訴える。まったく新しい論語の読み方。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒュンフ
9
儒教は総じて「いい事言いまんなぁ」という感想になる。言うだけなら誰でもできてしまう以上、形式主義な社会が構成されてしまう。日本のやってる感重視の原因。 元々、儒教そのものは人とはどうあるべきかを問う学問であって、社会や国が背骨とするには理想論に寄りすぎて現実的ではない。あくまで民が逆らわないよう支配するため使用されたというのが実際のところである。 欧米の背中を追いかけてる時代なら謙虚に目標に向かう模倣力を活かせるが、自らが先導する立場であると目標不在に陥る。せいぜい君は君らしく程度であって具体論が弱い。 2024/02/25
kanaoka 58
5
為政者に限らず、既得権を持つ側にとり、道徳と権力を一体化させる事ができる儒教は、便利な道具である。儒教は、過去を良しとし、変化を嫌い、無策で、独善的、主観的な絶対価値である。世界は常に変化し、そこには常に現実の人間の苦しみが付きまとうが、非現実な理想論だけを翳し、現実を直視せず、対処せず、そして腐敗だけが蔓延していく。 本書の発刊からかなりの年月を経ているが、日本においは、未だに日本的情緒と儒教的精神主義の空気が溢れており、また中国においては、独裁者のもと儒教的階層秩序、思想統制、教育が強化されている。2023/10/30
大先生
2
儒教って素晴らしいもののはず。ところが、よくよく考えてみると儒教にはいろいろ問題があるということがよく分かる一冊。私の理解では、儒教の毒とは理想論に過ぎるということであり、非現実的な部分があるとともに、極端に過ぎる傾向がある(例、パアホエイ)っていうことですな。証拠があれば、その内容の信憑性は度外視っていうのも毒ですね。何事もバランスが重要ってことかと。そうそう、大先生、皆さんの期待に答えるべく読書メーターに帰って来ましたよ!笑2019/08/13
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