角川文庫<br> 雨月先生は催眠術を使いたくない

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角川文庫
雨月先生は催眠術を使いたくない

  • ISBN:9784041135204

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内容説明

文学部2年の織辺玲(おりべ・れい)は、配信アプリで人気のイケメン陰謀論者・ユイリに高額投げ銭をしている友人を案じ、やめさせる方法を大学図書館で調べていたところ、
立ち入り禁止の閉架書庫の中に奇妙な空間があるのを見つける。ふかふかのラグマットに、たくさんの本、なぜか湯気を立てている肉まんも――!?
訝しんで近付くと、背後から「見た……?」と不気味な声が。振り返るとそこにいたのはボサッとした黒髪の、色白痩身の男性だった。
驚く玲に、彼は、「積んであった本のタイトルは?」など、奇妙な質問をしてくる。
なんと彼は、文学部心理学科の准教授・有島雨月(ありしま・うげつ)だった! 閉架書庫を自分のランチ場所にしていたようだ。
やたら不愛想な彼に戸惑う玲だが、心理学の准教授ならば渡りに船。
友人を助けてほしいと訳を話すと雨月は興味を示し、一緒にユイリ主催のイベントに参加することになったのだが――。

「え? 有島先生、催眠術使えるんですか!?」
「はあ? そんな非科学的なもの、この世に存在しません。催眠術なんて、この世には……」

「……なんで君だけ、全然かからないの」
「あはは! 有島せんせー、玲ちゃんに興味津々なんだってさ」

やがて玲は知ることになる。有島雨月の大きな秘密と苦悩を。そして彼が追い求めてやまない「誰か」の存在を。
自分の持つ「不思議な力」を利用しつつも憎んでいるクセ強准教授・有島雨月と、好奇心旺盛な天真爛漫女子・織辺玲。
新・凸凹コンビが科学と非科学の力で謎を解く、心理学×催眠術×現代ミステリ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

63
キャラの行動に必然性があって、性格付けなど設定がしっかりされているのがいい。事件も(もう日本もなんでもありになってきたが)実際にありそうな商法を題材にしていたり、適度にハードだったりとおもしろかった。残念イケメンの雨月先生にはぜひ今後も活躍していただきたいので、続編希望です。2023/04/10

真理そら

50
催眠術を使うたびによれよれになるという設定が楽しい。節約好きでしっかり者の女子大生・織辺玲のキャラもいい。雨月先生の双子の兄・残月にも再会できてひとまずまとまりのある終わり方だがシリーズ化するのかな。『江戸落語奇譚』の続きも読みたい。2023/04/01

紅羽

8
心理学ミステリという事で難しそうな印象でしたが、とても興味深く入り込みやすい内容で面白かったです。情報が多様化しているこの時代、何を信じたらいいのか判断するのは難しいですね。雨月先生の残された謎も含めて、是非シリーズ化して欲しい作品です。2023/05/02

ぷに丸

7
陰謀論を広めようとする配信者にハマってしまった友人を助けようとするくらお人好しで世話好きの玲と、人付き合いは苦手でもとても優秀で催眠術も使えてしまう雨月先生のコンビの活躍は見てて気持ちが良かったです。雨月先生の友人の不破も雨月先生にはないコミュニケーション能力を存分に発揮していて、3人のそれぞれの役割がバランスよく感じました。2023/06/23

=emy=

6
1.陰謀論ライブ配信事件 2.ヘグムラプタ教育塾事件 3.離島集団脱出ゲーム事件 催眠で思い出せられる有島雨月と催眠術にかからない玲のコンビ。雨月の父、術にかからない玲はまだ何かありそうなんだよなぁ。なんか続きそう…?2024/05/04

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