内容説明
穏やかな日常を送る、元家裁調査官の白石洛(しらいし らく)は、友人で刑事の和井田(わいだ)から、ある事件の相談を持ち掛けられる。白石がかつて担当した少年、薩摩治郎(さつまじろう)。7年後の今、彼が安ホテルで死体となって発見されたという。しかし警察が治郎の自宅を訪ねると、そこには鎖につながれ、やせ細った女性の姿が。なんと治郎は女性たちを監禁、虐待し、その死後は「肉」として他の女性に与えていたという。かつての治郎について聞かれた白石は、「ぼくは、犬だ」と繰り返していた少年時代の彼を思い出し、気が進まないながらも調査を開始する。史上最悪の監禁犯を殺したのは、誰? 戦慄のサスペンスミステリ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
85
うー、めちゃくちゃ面白かったです。が、感想がちょっと難しいですね。ストーリー展開も構成もかなりツボで一気読みでしたが、ラストの詰め込みすぎ感は否めないかな。まあでもゆっくり語ろうが一緒なような気もしなくもないけど笑。とは言えとにかく面白いです。こういうのは映像化したらそれはそれで面白そうですね。ちなみにこれもサイン本!2023/08/29
坂城 弥生
41
かなり強烈な事件だった。2023/05/17
よっち
39
過去の苦い事件から家裁調査官を辞め、妹の専業主夫代わりの日々を送る白石洛。友人の刑事・和井田からかつて担当した少年・薩摩治郎が死体となって発見されたことを知らされるサスペンスミステリ。治郎の自宅を訪れて判明する監禁虐待されていた女性たち。なぜ治郎は監禁したのか、史上最悪の監禁犯を殺したのは誰なのか。強権的な父や無力な母、家政婦や庭師、精神医を通じて明らかになる凄惨な背景。中学生二人の動向も絡めて組み上げられる構図に覚えた違和感の正体は見事打破されましたけど、根深く逃げられないその連鎖には戦慄を覚えました。2023/03/21
くろねこ
14
新しいシリーズ開幕か?と思ったけど、単発なのかな。 表紙とタイトルが官能っぽくてちょっと持ち歩きにくい😂w 中身は安定の櫛木作品で、どっしりした胸糞事件と人の心の闇が丁寧に描かれていて満足でした。 白石の足を止めていた過去も解決しそうだし、シリーズ化してほしいなぁ。。2023/04/26
FUKUIKE
11
★★★☆☆ タイトルから想像した通りのストーリー。櫛木氏の作品を読むのはこれで2作目。彼女の作品を読むのはしばらくはいいかな。