内容説明
ケアを管理と競争から解放し、「生きるスペース」を見出すにはどうしたらよいのか。
ある男性研究者が、自らを振り返り自身の「傷つけやすさ」に向き合って書いた、
『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(中公新書)の続編のような立ち位置にある1冊。
「私たちは傷つきやすい存在であると同時に、人を傷つける存在でもあり、
ケアをする存在でもあると同時につねにケアを受け取る存在でもある。」
「今までの僕は卓越した支援者から学んだケアを描くことが多かった。本書では僕自身の傷つけやすさ、
そしてケアにおけるネガティブな場面も考慮したうえで、ケアし合う社会と生きやすい空間を考えていきたい。」
「目の前の人がどのような世界構造のなかに置かれているのか理解することは非常に難しい。
僕が自明とする世界の枠組みからその人は排除されているがゆえに、その人に説明してもらうしかない。
説明してもらってもわからないかもしれない。
ところがそもそも説明してもらうこと自体がその人を傷つける。」
●人間は相互に依存し合うと同時に、傷つけあってしまう
●なぜケアは家庭と施設に閉じ込められたのか
●自分の小さな願いごとから始める
<目次>
はじめに 傷つきやすさと傷つけやすさ
序章
第1章 家族ケアに忍び込む暴力
第2章 プロのケアのなかのネガティブな出来事
第3章 ケアを管理から解放する
第4章 孤立と〈かすかなS O S へのアンテナ〉
第5章 生きのびるためのミクロな実践
おわりに 二つの対話、いくつもの対話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
48
人と人の関係は、双方向が基本だと思っている。しかし、それが崩れてることが少なくない。そこにあるのは、社会的状況や歴史・文化的な背景もある。人は意外なくらい、自分のこと、自分がどう受け取られているかが解らないと思う。だからこそ、ここで述べられていることが大切になる。マジョリティとマイノリティ。普通ってなんだろう?難しいことではあるが、立ち止まって考えること。時間を置いて、考え直すこと。意図せず、線を引いているのではないかと考えること。考えることの多い1冊。2025/12/16
S
3
こないだ読んだ『弱さ考』とか小松原さんの『当事者は嘘をつく』のほうがややこしい人間って感じで面白いかも。いわゆるマイノリティとされる人のバリエーションに明るくない人だと勉強になる内容なのかもしれない。ふたつの異なるケアが出会ってこなかったとこは面白く読んだ。ケアを「支援」に置き換えるとどうなるんだろう。あとやっぱりフィールドワークからのさまざまな人の語りはおもしろい。聴こうとする(理解しようとする)人がいるから、ある人はこの世界に繋ぎ止められる、というような話のところとか。2025/09/23
Go Extreme
3
https://claude.ai/public/artifacts/45a51bdf-f1f8-4be7-b719-8d925102792f 2025/06/08
嶋守 さやか
1
サバティカルで執筆されたんだ。沁みる言葉場いくつかある。主宰するグループで忘れてはならないことを銘記しておこう。2025/07/26
sujie-may
1
ケアしたりケアされたりする場所をよりあんしん・あんぜんな場所にするためにできること、が実践的に書かれていて、参考になる。なんでもひとりでちゃんとできる、と思い違いしないためのお守りにする。2025/06/19
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