内容説明
流行作家・今野敏はどう生きてきたのか――。北海道の信号のない町に生まれて五十八年。漫画家に憧れていた少年は、いつの日か詩を書き始め、ジャズと空手に出会い、そして作家への道を歩んだ。初恋の淡い思い出。高校での寮生活や大学進学での上京物語。就職したレコード会社での苦労話など……。著者の軌跡を綴った自伝エッセイ。東京湾臨海署シリーズでおなじみ、安積&速水の警察学校での青春の日々を描いた、特別書き下ろし短編「初任科教養」も収録。作家生活三十五周年記念として刊行されたファン待望の一冊。(解説・関口苑生)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
109
2018/1/17 Amazonより届く。 2019/3/22〜3/25 もうすでに100作品以上読んでいる今野さんだが、よく考えたらプライベートなことはほとんど知らなかった。本作品はそんな今野さんの自伝。これまで読んできた作品たちがそんあ紆余曲折を経ていたなんて。特別書き下ろしの安積の警察学校時代の短編も良かった。2019/03/25
しのぶ
53
流行作家の自伝エッセイ。ジャズが好きで空手を極めアイドル大好きで。好きな物や趣味がそのまま作品に反映している所が抜かり無し。自伝はどうかなと思っていたが面白く読めました。2018/11/04
おれんじぺこ♪(16年生)
42
今野さんの生い立ちからこれまでのことを書いてるエッセー。文章から真面目な人柄が伝わってくる。どの時期も真面目に、最後まで諦めず、しかもどれにも熱心に取り組んでいる。まだまだ未読のシリーズがあるので、順番に読んでいこう。2014/04/09
金吾
36
自伝と書き下ろしの二部構成です。すごく前向きな人だと感じました。安積と速水の警察学校時代を書いた書き下ろしは面白かったです。2024/03/04
ノンケ女医長
32
隠蔽捜査シリーズで大ファンになった。作者の経歴、特に学生時代のエピソードの数々を楽しんで読むことができた。あれだけの執筆量は、いったいどこから生み出されるのか、新刊が出るたびに気になっていたけど、なるほどという気持ち。前向きで清々しく、愚痴や不満はどこにも吐露されていない。自著伝を書くことをいったんは謙遜されたところも、かなりお人柄がにじみ出ているような気がした。小説を書きたい人に大きなエールを送って下さっていると思った。特別描き下ろしの安積班、とても貴重。さて、解説。あんなに紙幅を割かなくてもいいのに。2023/12/19