内容説明
「こんなにも人が好きだよ くらがりに針のようなる光は射して」
中澤系は、短歌の世界での活躍が期待されながら、難病の副腎白質ジストロフィー(ALD)に冒され、2009 年4 月に逝去した夭折の歌人。 雁書館版と双風舎版が絶版となり、本書は適正価格では市場で入手不可能に。ならば、若い人たちでも手に取れるような価格で再刊できないか……。 遺族や版元のそんな思いが詰まって、新刻版の復刊が決まりました。 中澤がその著書を参照したとされる、社会学者・宮台真司の特別寄稿も収録。
第二刷に特典として封入した栞は、 電子版にも収録。熊倉献さん(漫画家)、萩原正人さん(臓器移植芸人)、青松輝さん(歌人)、岡野大嗣さん(歌人)の4名にご寄稿いただきました。熊倉さんによる、中澤系の短歌作品から連想される様々なモチーフを散りばめた素敵な表紙イラストもぜひご注目ください。
目次
I糖衣(シュガーコート)1998-1999
II 2000-2001
III 1997-1998
編集後記(雁書館版)――さいかち真
解説(雁書館版)「中澤系さんの歌集のために」岡井隆
栞(雁書館版)
「未来の声」穂村弘
「utaのために」加藤治郎
「焦燥感に満ちた口語歌」佐伯裕子
〈新刻版 増補〉
解説「甘受する生活が、来た」斉藤斎藤
特別寄稿「告知される「蝕の時代」の始まりと、遠き未来の「新生」」宮台真司
「兄・中澤系の思い出」中澤リ光
「新刻版刊行に際して」中澤リ光
〈第二刷栞〉
「uta0001. jpeg」熊倉献
「中澤家のひとびと」萩原正人
「shi no hou ga hayai」青松輝
「拭えない指紋のように」岡野大嗣
感想・レビュー
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サンタマリア
ふみ
葵衣
よいおいこらしょ
qoop
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