内容説明
「ゴルフってなんて面白いんだ!」
これは、フェアウェイを歩きながら感じたことでも、マスターズをテレビで観戦していて思ったことでもない。初めて夏坂健のエッセイを読んだときに、思わず出た言葉だ。
夏坂健は、シングルであった自らのゴルファー体験と、内外の厖大な資料をもとに紡ぎ出す、機智とユーモアに溢れるエッセイで、プレーするゴルフでも観るゴルフでもない、“読むゴルフの楽しみ”という新境地を切り拓いた。
夏坂エッセイの大ファンであった俳優の故・児玉清氏は、本書の文庫版のあとがきで、「『語り部』のあなたによってゴルフの森の深遠さと、この偉大なるゲームの叙情とロマンを知った感動の輪は、次世代へと読み継がれることによって、『この世にケンありき』の声となって益々大きく広がって行くに違いない」と彼の早過ぎる死を悼み、最後に「夏坂エッセイは永遠に不滅です」の言葉を贈っている。
読みながら、何度もクスッと笑い、ときに目頭を熱くする夏坂エッセイの中でも、「油が乗り切った薬籠中の名著」(児玉清氏)といわれる本書を、ぜひお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぬぬよよ
8
私は下手くそゴルファーですが、こんなかっこいいゴルファーになりたいと思わせる名エッセイです。2023/07/24
Hotspur
2
俚諺に曰く、「ゴルフは二割がテクニック、八割が他の要素で成り立つゲームである。その要素とは、哲学、ユーモア、悲劇、ロマンス、メロドラマ、友情、思いやり、悪態、呪い、気の利いた会話、哄笑などが挙げられる」。この八割をカバーした夏坂健によるゴルフ絡みのエッセイ集。現代のポリティカル・コレクトネスやフェミニズムの観点から見れば、残念ながら相当問題含みの内容が散見される20世紀の作品だが、読んで楽しいエッセイ集であることは間違いない。2023/07/26
yyrn
2
ゴルフはまったくしないが、ゴルフの本を読むのは好きだ。特に夏坂健の本にはハズレがない。この本は98年初刊なのですでに書店にはないだろうが、図書館にはあると思うのでウンチク好きは一度読むとイイ。一度読んだ人でも10年も経てば忘れているだろうから、もう一度読むとイイ。何度読んでも面白く、ゴルフというスポーツにあれこれと思いを巡らせることができる。惹句に『ゴルフは二割がテクニック。あとの八割は哲学、ユーモア、友情、悪態、そして呪い』とあるが、そのとおりなんだろうなと想像する。2013/07/26
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