内容説明
新宿で理容室「ザンギリ」を経営する二代目店主のオレは、ある日、不思議な客に出会う。映画監督だという彼の名は空野錠。ひとを煙に巻くその口調に乗せられて閑古鳥がなく店の経営相談をしたところ、毎日寝る前に一粒のピーナッツを食べ続ければ、願いが叶うという。差別化戦略、ロジックツリー、スマイル0円、誕生月プレゼント…。半信半疑ながら彼の言うとおりに実践すると、店の売上は伸びて――。実話に基づくストーリーを通して、経営コンサルタントが逆転するための25の戦略を教えてくれるリアルビジネスエンターテイメント小説。
目次
第1章 暗中模索
第2章 急がば回れ
第3章 結婚
第4章 最初の見習い
第5章 親父になる
第6章 進むべき道
第7章 ジョーさんのこと
あとがき
文庫化にあたって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
puu
9
さかはらあつし初読。書店でタイトルに惹かれて購入。ビジネス本を小説風にしたのかと思ったが後書きによると実際にあるお店でのノンフィクションらしい。どこまでがホントかよくわからないが。物語形式なのでサクサク読めるが はっきり言ってビジネス本としても小説としても中途半端になってしまっている感が…。ピーナッツもあまり関係ないし…。参考になる部分はあったがすぐ忘れそう。2023/02/07
skr-shower
6
初読み。経営学初心者向け?「夢を叶える象」的な本かと思ったが、高利益を出すのが難しい利用業界をネタに経営学基礎を紹介。眼鏡洗浄機の話は聞いた事がある。業界若人は夢を持てるか・・・タイトル詐欺のような気もします。2023/11/26
新刊文庫好き
4
床屋さんでのマーケティングで、大変おもしろく勉強にもなりました。2024/06/07
カノープス
4
初読み作家。あとがきを読むと帯の【リアルビジネスエンターテインメント小説】の姿がうっすらと浮かび上がる。しかし、これは小説ではない。少なくとも自分が考える小説ではない。セミドキュメンタリー、或いはストーリー要素の多いビジネス書。それでいいではないか。私が気に入らないのは乱発される太字表記である。強調したい事・言葉であるのは理解する。しかし、小説を愛する者は誰にも強要されず心で太字にし、誰にも強制されずに大切な言葉を自分の中に残すのである。この押し付けがましさが、本作を小説として受け入れる事を困難にした。2023/11/25
Tres tristes tigres
4
「夢を叶えるゾウ」に似てはいるが、もっと理知的で合理的というか、迷信めいた部分がほぼなく、限りなく現実的に小規模店舗経営について学べる物語。自己啓発というよりはコンサルティングされている感じ。何度も読み返しながら役立てたい。2023/03/05