内容説明
声優・佐々木望が人知れず東大を受験、そして卒業し世間を驚かせた。44歳で決心、仕事を休むことなく勉強時間を確保し、独学で東大入試を突破した驚きの勉強術をこの一冊に! 読後、あなたもきっと学びたくなる。
【目次】
PROLOGUE
CHAPTER 1 ある始まり
そのときそこにいた、という偶然
声と演技を学び直す
東大受験を思い立つ
CHAPTER 2 合格までに必要なもの
受験に必要な科目
本当に受験できるだろうか
勉強の「目的」
CHAPTER 3 快適な環境をつくる
自分のやり方を見つける
集中できる時間をつくる
集中できる道具を選ぶ
CHAPTER 4 自分にあった学び方を見つける
始めるまでがいちばん大変
記憶力を発動させる
「自分の頭で考える」?
未来の自分を信じない
忘れる。しかしそれでいい
CHAPTER 5 科目別の勉強法
英語
国語
数学
社会
CHAPTER 6 入試、合格、東大
社会人受験の実際
東大の授業
EPILOGUE
つながってもつながらなくても
東大法学部で学んだこと
恩師との対談 中里実(東京大学名誉教授)・佐々木望(東京大学法学部卒業生)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いっち
51
著者は、44歳で東大を目指す。いい大人なのに。声優の仕事もあるのに。なぜ今さら東大に。仕事のある大人が東大を目指す理由が知りたくて、手に取った。著者は言う。「私は受験してみたかったのです。そして大学で勉強してみたかったのです。仕事やほかのなにかに直接役立てたいとか役に立つといいなとか、そういった動機で大学に行こうとしたわけではなく、そこに行きたいから行こうとして、そして行ったのです」。すごすぎる。東大に行って仕事に活かしたいとかではなく、東大で勉強したかったから受験し、実際に受かって卒業した。すごすぎる。2023/12/09
p.ntsk
42
声優としての演技論にはじまり具体的な受験の勉強法にまで及んだ自伝的エッセイ。佐々木望さんというとアニメ好きの私の中では『銀河英雄伝説』(オリジナル版)ユリアン・ミンツ役、劇場版『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』ハサウェイ・ノア役のイメージが強い。人気声優として確固たる地位を築きながら44歳で決意し2年間の勉強の末、東大文化一類に合格。向上心が強くひとたびやりたいと思った時の情熱がすごい。また単なる箔付けではなく学問に対する純粋な思いも伝わってきた。多忙ななか7年かけて卒業というのも素晴らしいと思う。 2024/09/30
たまきら
42
読み友さんの感想を読んで。佐々木さんといえば有名な声優さんじゃないですか!表紙は永野護さんだし。なぜまた学生に?と驚いて手に取り…飄々とした文章と、気張らない口調を楽しませてもらいました。気取らず気張らず、自然体なお人柄と、良く整理された勉強への取り組み方は十代よりも大人の方が参考にできるかもしれません。仕事と受験勉強を両立させることを「24時間役者」という言葉でくくれるーこれ、大人の魅力だと思います。学び続けることの楽しさ、自由さに共感できる素敵な本でした。惚れちゃいますよ♡2024/08/02
assam2005
25
声帯炎がきっかけで東大へ。本当に、人生は何が起こるか分からない。「役に立つ、立たない」という基準ではなく、「やってみたいからやる」。それが佐々木望さんの場合は、東大受験と、東大で学ぶことだった。声優という仕事をしながら、受験勉強をする。ものすごく大変そうなのに、本人の言葉から感じるのは「学ぶことへの楽しさ」。そんな佐々木さんもプラトー期(停滞期)を何度も経験して成長していったとのこと。続けなくては成長できない。楽しくなきゃ続けられない。人生、夢中になった者勝ち。そんなふうに聞こえました。2023/05/06
瀬谷
23
人気声優さんの著作という事で手に取ってみたのだが、タイトルから想像していた以上に本気の勉強本で、読み応えがあった。やりたいからやってみたという行動力、目標に向かう戦略の立て方、真摯な努力の積み重ねに憧れる。社会人の勉強法としても参考になる点が多いし、何よりも学び続けることの楽しさがイキイキと書かれていて刺激になり、とても面白かった。2024/11/03