創元推理文庫<br> 遺品博物館

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創元推理文庫
遺品博物館

  • 著者名:太田忠司【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 東京創元社(2023/02発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
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  • ISBN:9784488490140

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内容説明

遺品博物館は、その名のとおり遺品を収蔵する博物館です。古今東西、さまざまな遺品を蒐集しております。選定基準については諸事情によりお話しできません。ただ、その方の人生において重要な物語に関わるものを選ぶことになっております……生前に約束した遺品の寄贈を受けるため、契約者の遺族の元を訪れる遺品博物館の学芸員、吉田・T・吉夫。この男が収蔵品として選ぶのは、死者自身の人生のみならず、遺された人々の人生にとっても重要な意味を持つ品々だった。彼が遺品と引き換えにもたらすのは、救済か、破局か――。熟練の技巧がえぐり出す、死者と生者を繋ぐ八つの謎物語。/【目次】川の様子を見に行く/ふたりの秘密のために/燃やしても過去は消えない/不器用なダンスを踊ろう/何かを集めずにはいられない/空に金魚を泳がせる/時を戻す魔法/大切なものは人それぞれ/解説=三島政幸

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akiᵕ̈*

36
亡くなった人の『物語』を遺品博物館に収蔵するという、その選定が気になる8つの物語。自然死と思われる死が実は事件性のあるものだったり、故人の人知れぬ思いだったりを、故人を取り巻く人間関係にクローズアップしながら遺品博物館の学芸員である吉田・T・吉夫が登場し故人の遺言と共に明らかにしていく。家族だったり仕事絡みであったり色々な人が登場するけど、みんなそれぞれに腹に一物を持っていてそれがリアルで恐ろしい。これでは故人も浮かばれないよ。そこにある邪心を吉田が見事に推察して解き明かし吹き飛ばす様は何とも爽快だった。2023/03/23

きょん

11
人々の遺品を収蔵する博物館学芸員の吉田氏が解き明かす人間関係にまつわる謎が語られる短編集。どうしても人の死と相続が絡む為やりきれない気持ちになる話が多かったけど、若くして病死した少女と彼女との話を小説に書いた少年の話はさわやかな気分も感じられた。ミステリとしては、偽吉田氏の登場する最終話が読み応えあり。2023/04/16

bluelotus

6
★★★☆☆ 解説には静かな感動と書かれていたが、私としては笑ゥせぇるすまん(←ちなみに読んだことはない(笑))のような人間の裏側を覗いたような何とも言えない後味が残った。2023/03/27

himanaka

2
「奇妙な味」に分類されるような、独特の味わい。楽しませてもらった。それにしても、吉田・T・吉夫のTが最大の謎。2024/04/21

遠藤三春

2
面白かった。同じようなネタで私も創作したことあるんだけど、『奇談蒐集家』といい、この人とは好きなものの傾向が似ている気がする。遺品集め系の話だと小川洋子さんの作品にも一つあったよね。『猫を抱いて〜』だったかな?太田さんの方はミステリと絡めつつ、遺品そのものよりも謎解きのほうがメインの気がする。日常ネタかと思いきや殺人に絡んでいたりするものの淡々と話が進むので小説というよりお芝居を見ている気になった。結局Tはなんなの?続きはあるのかな?2023/12/06

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