内容説明
「命をつなぐ島ん飛行機ば守れ!」―熊本・天草の小さな航空会社の物語、圧巻の完結編!
天草エアラインは開業4年目から業績が急降下。運転資金も底を尽き、倒産が現実味を帯びる。地域の医療も支える「島のエアライン」を関係者たちはどう救うのか!?―重整備や故障、乗客の減少、人材流出など、次々とトラブルに見舞われる。民間航空会社から社長を招き、新路線も開設するが、思うような効果は上がらない。倒産も視野に入るなか、関係者たちは島の翼を守るため、それぞれの持ち場で奮闘を開始する。
【著者】
黒木亮
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『鉄のあけぼの』『法服の王国』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。
目次
第8章 政府専用機
第9章 引き抜き
第10章 経営危機
第11章 上下分離
第12章 経営改革
第13章 買収提案
第14章 新機材
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
at-sushi@進め進め魂ごと
64
熊本市から車で2時間超の我が天草の空を飛ぶ「みぞか号(超カワイイ)」。税金の無駄使いと揶揄された空港建設計画に始まり、代替機の無い文字通りワンオペ航空会社を襲う機体トラブルや経営危機等、苦難の連続に立ち向かう関係者の奮闘を描くドキュメンタリー。顔見知りの自治体関係者等も実名で出てくるため刺身のような生々しさ。池井戸潤の小説かと見まがうような波乱万丈っぷりは、このまま日曜劇場でドラマ化できそう。ってことでTBSさん是非おなしゃす。 2022/01/30
piro
39
就航後の搭乗率低下、機体の経年に伴う整備費の増加など、想像通り多くの困難が待ち受けていた下巻。小型機とは言え飛行機を飛ばし続ける事は莫大な資金が必要であり、小さなエアラインにとって並大抵の事では無いですね。それでも熱いエアマンシップを持った社員の皆さんと、地元の方々の理解・協力で会社を維持してこられた事は素晴らしい。そして新機材ATR42-600新みぞか号の就航は読んでいて本当に嬉しかった。ATR導入を機に他のコミューターエアラインとの協力体制を強化できたことは革新的。今後も安全に飛び続けて欲しいです。2022/05/22
Urso
20
設立には紆余曲折あったものの、多くの地元の人が天草エアラインで職を得て、大手にはないチームワークで運営してるんだなってのが伝わってきた。読み終わってググってみたら、今も熊本、福岡、大阪に飛んでる!飛行機で天草を目指し、上から雲仙の雄大な姿を見てみたいなあ。2023/01/24
タカボー
14
良かった。確かに当初の見通しは甘いし、大手と比べたら欠点だらけ。でもそれは従業員のせいではない。現実に天から降ってくるような勝算の低い仕事はある。その中で従業員一人ひとりが当事者意識持って奮闘する姿が心地良い。難点としては3セクの宿命なのか幹部がコロコロ変わって感情移入がしにくい点と、実話なので仕方がないがラストに向けて尻すぼみ感がある。上巻は傑作だと思ったけど実名小説って難しい。現在コロナ禍でさらに厳しくなってると想像すると心配はまだ続く。2022/03/05
Ryunosuke Moriai
6
天草エアラインの倒産寸前から如何に建て直したか。 会社の存在意義を各人が固く信じ、それぞれがそれぞれの場所でできることを精一杯やる、これに尽きるのではないでしょうか。 たった一機で16年間、天草エアラインを支えたダッシュ8。 最終フライトは何だかじんわりきてしまいました。 社長に就任した奥島さん、イチオシ。2025/08/26
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