内容説明
世界的音楽家坂本龍一の「音楽活動の記録」。
生誕70年記念!特別評伝
世界的音楽家坂本龍一の生誕から現在までの人生における音楽の歴史と活動のすべてを包括した唯一の「音楽活動の記録」。
長年にわたり坂本龍一を取材してきたライターの吉村栄一が、自ら記録したその貴重な肉声と未公開エピソードを満載。加えてこれまで発表された雑誌、新聞、ライナーノーツなど数多のインタビューを踏まえ、執筆2年を経て書き上げた渾身の「音楽活動の歴史」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
190
本書を読んでいる最中、坂本龍一死去 突然の訃報、ある意味絶妙のタイミング、何かの縁かも知れません。私の坂本龍一の像は、前半 YMO、後半 映画音楽、実際は想像以上に数多の著名人とのコラボ、幅広い活躍に驚きました。「反戦」ではなく、「非戦」というのが素晴らしい。このレビューは戦場のメリークリスマスをBGMに書きました♪ https://youtu.be/z9tECKZ60zk 改めてご冥福を心よりお祈り申し上げます。 https://dps.shogakukan.co.jp/sakamotoryuichi2023/04/03
Sam
49
坂本龍一の生い立ちから現在までの活動を丁寧に追いかけたバイオグラフィー。YMO世代の一人として懐かしい思い出を辿ると同時に、音楽以外の芸術ジャンルを軽々と行き来する越境者であり、文字通り世界中の人たちと繋がり新しいものを生み出していくコスモポリタンであり、さらには芸術だけでなく環境保全や戦争反対を訴えるアクティビストでもあることを改めて思い知らされる。個人的にはモレレンバウム夫妻とボサノバの演奏をしていた頃が好きなのだが、本書に触発されて多くの作品を再聴しその素晴らしさに打たれた。ガンに負けないで欲しい!2023/03/19
阿部義彦
16
坂本龍一さんの評伝。デビューアルバムからYMO、そしてソロなどで刺激を受けて、私のロック中心の音楽脳をインストゥルメンタル、現代音楽、ピアノソロ、オーケストラ、アヴァンギャルド、ダブ等などへと解き放させてくれた恩人です。勿論山下達郎や大貫妙子はリアルタイムで聴いていたので名前や噂(昔はこの3人で徹夜麻雀に明け暮れた。とか)は聞きかじってましたが、YMOの後はニューヨークに移住して、世界的存在になります。私自身3:11では仙台で被災してかなり不自由したが、アクティビストとして支援して下さって感謝してます。2023/03/19
nobu23
7
坂本龍一の歴史を辿るバイオグラフィー。 一つ一つの内容は比較的にシンプルに書かれていて、読みやすい。(濃いファンからすると物足りないのかもしれないが。) 2022年までの歴史が書いてあるが、まさか数ヶ月後に亡くなってしまうとは。2023/04/11
チェアー
6
私生活にはほとんど触れず、音楽の世界で、アートの世界で何をしてきたか、誰と触れ合い何を目指してきたかをまとめた労作。彼の音作りの大きな要素の一つにサントラや映画音楽があると感じた。それはアートとして音を見せる、映像と音とは一体であるものと言う思想が根底にあるのではないか。2023/04/11