お菓子の船

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お菓子の船

  • 著者名:上野歩【著】
  • 価格 ¥1,826(本体¥1,660)
  • 講談社(2023/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065305553

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内容説明

たった一つのどら焼きが、海を越え、時代も越える。
少女の切実な願いが胸を打つ感動巨編!

製菓学校を卒業した樋口和子(わこ)は、浅草にある奥山堂の門を叩く。
祖父が亡くなる前に作ってくれた特別などら焼きを再現すべく、和菓子職人への第一歩を踏み出すために。

だが、待っていたのは男ばかりの職人世界の逆風、なかなか工房に立たせてもらえない年功序列の社会。
荒波の中でもひたむきに努力を続ける和子は、やがて一人前の職人になっていく。
一方、調べていくうちに、祖父が第二次世界大戦中に出兵していたころ、ある船に乗っていたことを知る。
「お菓子の船」と呼ばれていたその船にこそ、どら焼きの秘密があるかもしれない。
当時の乗員に会って話を聞いていくうちに、和子は祖父の知らなかった一面を見つけていく。

ふんわりと溶ける皮、口の中でほどける餡子と、ひとつまみの“秘密”。
誰にでも、一生ものの忘れられない味がある。

「お菓子には不思議な力があるんだよ」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

82
なんとなくステレオタイプの物語かなと思っていましたが、時系列で物語が進み、核になる部分に戦時中のエピソードもあり、ノンフィクションの様相も感じさせてくれました。残念ながら、お菓子を食べて景色が浮かぶ、そんな経験はありませんが、こんな美味しいお菓子、どんな方が作っているのかと想像をすることは沢山あります。2023/05/25

kei302

58
表紙カバーイラストのどら焼きをうっとりと眺めて、「あ~、どら焼き食べたい!」、桜の花びら? “お菓子”の“船”って、一体、どういうことだろう? 読み始める前から興味津々。和菓子職人として努力を続けるワコを応援しつつ、彼女の祖父徳造さんの戦時中の出来事やお菓子の風景を持つどら焼きの秘密、「マムロ羊羹」の由来など、祖父の過去が明らかにされていく過程が物語に奥行きを与え、読み応えがありました。2023/02/22

nyanco

37
桜色の表紙に美味しそうなどら焼き、そしてタイトルも「お菓子の船」と可愛い。 ファンタジー?かと思いきや、裏表紙には汽船の姿が・・・ 亡き祖父の作ったどら焼きの味の再現と店の再開を目指す女性和菓子職人・和子。 修行自体の日々、和菓子に取り組む姿、料理人、スイーツ系の本好きには楽しい展開。 祖父のどら焼きの味の秘密を探すうちに、間宮羊羹の謎に出会い、給糧艦・間宮について調べ始める・・・ 2023/03/18

むつこ

35
戦争が絡んだ和菓子のお話。平成の時代、おじいちゃんの作ったどら焼きを自分で再現したくて女性和菓子職人を目指す女の子のお話。女性の少ない職場で奮闘するお仕事小説と太平洋戦争で兵隊として出兵した祖父の配属場所が「給糧艦」。へー、食事を作る船の存在を初めて知った。和菓子職人になる小説はかなり読み込んだと思っているが戦争を混ぜ込んだものは数少ないと思う。朝ドラの「カムカムエブリバディー」を彷彿、アンコの存在が際立つ。お盆(終戦)にピッタリの小説。あ、でも基本和菓子職人の成長物語です。2023/08/13

anne@灯れ松明の火

31
NetGalleyJPで、不思議なタイトルと美味しそうな表紙に惹かれ、新着棚で出会えた。上野さん初読みだが、読めて良かった! 他の作品も読んでみたい。ワコは6歳の時、和菓子屋だった祖父が作ったどら焼きを食べ、お菓子の不思議な力を知る。以来、そのどら焼きを再現するため、女性は少ない和菓子職人の道へ。タイトルの「船」は予想もしないもので驚いた。その方面の参考文献が多く、史実をよく調べた上に創られた話だったと感心。お仕事小説だけでない深みのある作品となっていた。読後、どら焼きを買いに走ったのは言うまでもない。2023/04/16

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