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内容説明
最強の「地域貢献」クラブはこうしてできた。
2022年にクラブ創設「26(フロ)」周年を迎えた川崎フロンターレ。
Jリーグ屈指の強豪であり、多くのタイトルを獲得しているクラブは、同時にJリーグ観戦者調査で「地域に大きな貢献をしている」クラブとして10年連続(2010~2019年)No.1に輝くなど、サッカーチームの枠にとどまらない地元密着型の<愛される企業>としても確固たる地位を築いている。
「スポーツの力で、人を、この街を、もっと笑顔に」
そんなミッションを掲げ、“スポーツ不毛の地”と言われた川崎の街で愛されるために奮闘してきた挑戦者たちがいる。本書は、日頃からクラブを取材する著者が、創設当時を知る関係者や事業の中核を担うクラブスタッフを中心に、選手、OB、さらには川崎市の行政からサポーター、街の支援者といった外部の人間まで、総勢20名超の重要人物を徹底取材した渾身の書き下ろし。
さまざまな立場からの証言をもとに26年のクラブ史を振り返りながら、フロンターレがいかにしていちスポーツクラブを超越した川崎の“シンボル”になりえたのか、フロンターレの理念や思考法は誰がどのように紡いできたのかを、ホームタウン、市民やファン、支援者との関わりなどピッチ外の事業にフォーカスを当てて読み解くスポーツビジネス・ノンフィクションだ。
※この作品は一部カラーが含まれます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
97
まちとクラブとフットボール。この3つが共になくてはならないものになるのに100年はかかるのでしょう。Jリーグ百年構想「スポーツで、もっと幸せな国へ。」を手本に川崎フロンターレは、2010年から2019年まで10年連続で地域貢献度1位に選ばれた。2021年度の営業収入は約70億円とJリーグ1位の実績があるが、約40%がトップチームの人件費となる。行政と街の商店街とともに地域のインフラになれるように、「FRO経済圏」構想を立ち上げた。富士通からプロ化して約30年。フロンターレのシンボルはやっぱり中村憲剛です。2023/07/27
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17
"サッカー観戦しない市民"にも愛されるには?ただ強い、では足りない。 まず自分の足で、地元の好きを増やす。そして、人同士をつなぐハブであること▼施策の軸は地域性・話題性・社会性・ユーモア。それは、SDGs時代の"買う基準"そのものかも▼「スポーツならでは」「サッカーならでは」「川崎市ならでは」の強みも弱みもある中で、勝ち以外の価値を見い出し育て続ける、クラブ内外の人々。公共財にして接着剤、いわば「公共接着財」になっていく過程が描かれています!2023/04/05
hideto
5
20年ほど前、「岡山劇場」見たさに何度か訪れた等々力競技場。その頃は、J2リーグを戦い、観客も4〜5千人程度。どこか牧歌的な雰囲気すら漂っていました。それが、今や毎年J1リーグの優勝に加わり、日本代表を何人も輩出。観客も満員でチケットも取れないほどのビッククラブとなった川崎フロンターレの足跡を追ったノンフィクションです。スポーツチームが次々と去っていった川崎に、しっかりと根ざすことができたのは、数多くの人の並々ならぬ努力があったからこそ。昔を知っているがゆえに、涙が止まらない箇所も多々。2023/03/17
雅俊
2
川崎フロンターレが、等々力陸上競技場に来る人だけを相手にしているクラブではないことを、ぜひ読んで理解してほしい。等々力も大事だけど、それだけじゃない。2023/03/10
ホリエンテス
0
川崎フロンターレの今ある姿になるまでの物語。 この地域密着の部分は企業の考えにも相当役立つ。 組織の中の人の能力に左右されるところが大きいとは思うが、その人を集めるのも組織と思うと、いろんな組織にも通じる普遍性はあるのかな。 変わらない組織などないけど、フロンターレは果たしてこれからどうなっていくのかは凄い興味ある。2023/11/19