認知症介護の話をしよう

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認知症介護の話をしよう

  • 著者名:岩佐まり【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 日東書院本社(2023/02発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784528023949

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内容説明

若年性アルツハイマーの母を20歳から介護する著者が出会った、
認知症になった家族と生きる10人の物語

――不安や悩み、暮らしの工夫、向き合い方
家族の語りから見えてきたことがありました。


介護に正解はない――

明日からの介護生活に役立つ、介護者が知っておきたいことが満載。
年齢や性別、立場もさまざまな10人が、自身のことばで語るそれぞれの介護。


ひとりで抱え込まないで、
いろんなひとの話を聞いて、そして、周りのひとに自分の話をしてみてください。

介護について、家族について、
話をしているうちに勇気が湧いてきて、
また明日もがんばろうと思えたりするものです。

介護に正解はありません。

現実を知ることで前向きになれるヒントが、
ここに詰まっています。


「介護をする人は、介護をされる人のために、幸せにならなければいけない。それが私の持論です。本書には、そのためのヒントが詰まっています。」
(本文 「はじめに」より)



目次
 
はじめに 私の仲間たちを紹介します

1章 最後までそばにいたいから、家で看る
50年間ずっと一緒のお母さん/意識が飛ぶようになってしまった/病名はわからないまま/胃ろうとバルーン装着の母を家に連れて帰る/会社勤めをしながらぎりぎりの日々/最後まで、家で一緒にいたい
解説 共倒れにならないために
介護はケアマネージャーによって左右される/ケアマネージャーとの相性/特別訪問看護指示書とは?/SOSを出す大切さ

2章 寂しさに寄り添いたい
私はヤングケアラーだった/おじいちゃんが倒れた朝/憧れの仕事は続けられなかった/ひとりでも「何とかなっちゃう」/本当に悲しかったこと/行ったり来たりの結婚生活/間に合わなかった「要介護5」/3人を看取って/自分を守れなかったら相手も守れないから/独りではなかったんだと言ってあげたい
解説 自分を犠牲にしてしまうヤングケアラー
「介護係」をあてがわれていませんか?/認定調査にはコツが必要/自己犠牲は正しさではない/適切なケアプランを組むために

3章 生きていてくれるだけで幸せ
不調は波のように訪れた/山のような薬/8年かかって判明した病名/母親が亡くなったことを理解できない/暴れるのには理由がある/デイサービスには馴染めなかった/徘徊を追う日々/一番大事なのは命を守ること/医療保護入院/両親と妻、全員が認知症/延命をするべきか/絶対に死なせたくない/胃ろうによって回復するまで/家族会に救われた/介護福祉士になった息子
解説 「延命」ってなんだろう?
家族会の意義の大きさ/合言葉は「嘘も方便」/「延命」という言葉への疑問

4章 地方にいる親を介護することになったら
それは1本の電話で始まった/地元に暮らす姉の言い分/ピンチは突然やってくる/親の懐事情を知る/自分の収入を減らすことのリスク/退職後のこと/40年ぶりの地元での生活/万人に当てはまる正解はない
解説 自分の人生と親の人生と
「できる人」が「やれる範囲」で/お金の余裕は選択肢を増やす

5章 介護で成長した家族
引きこもりだった私/母はたったひとりで家族を支えていた/40歳の「社会人デビュー」/できないことが増えていく/家族が変わり始めた/デイサービスからショートステイ、そして特養へ/同じ立場の人たちとの出会い/もうここから逃げ出したい/母は弱っていき、私は立ち直っていく/特養は戦場だった/病院への付き添いが家族の時間/最後は安らかに/泣くことも落ち込むことも
解説 コミュニケーション能力とチームワーク力
介護は人を成長させる/最強のチームを作ろう

6章 介護は「してあげる」のではない
最初は小さな違和感から/少しずつ変わっていく症状/庭師への転職/家事を引き継ぐ/ようやく病院へ/考え方が変わっていった/子宮体がんが見つかる/ともに人生を楽しむために/「馴れ合い結婚」の夫婦/入居の決断は難しい/同じ目線で接すること
解説 上手な介護の秘訣は?
豊かな時間を過ごすための情報収集力/情熱と冷静さのバランス

7章 介護をめぐる職場の現実を知る
どうすればいいのかわからなかった/理解のない職場/仕事を休むことの難しさ/兄弟間でのわだかまり/仲間は欠かせない
解説 日本社会の「空気」を変えるために
使いにくい介護休暇と介護休業/心身を休ませる時間を作る/頼りになるヘルパーさん/仕事と両立しにくい「空気」の正体

8章 知識が力になると信じて
穏やかな夫/異変に娘が気付く/認知症について学ぶ/落ち込んだのは最初だけ/失敗しても、解決策はきっと見つかる/たくさんの工夫に支えられて/私がやりたいことをするために
解説 「ラクだった」その理由とは?
介護を辛くする「BPSD」/限界が訪れるタイミングはそれぞれ

9章 介護への「心構え」を伝えたい
親の「大丈夫」を信じない/「今になって思えば……」の連続/介護にはお金がかかる
解説 介護とお金の話
金銭的負担を減らす数々の制度

10章 介護してきて本当によかった
アルツハイマーってなんだろう?/母を背負って歩く/ブログから学んだこと/忘れられない誕生日/暗黒のショートステイ/婚活で知った社会の偏見/幸せな介護/3人で大阪で暮らす/介護をしてきて、本当によかった

おわりに 介護者が幸せにならなければいけない理由

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

117
20歳から20年近く母親の介護をしてきて「認知症の親を介護する娘の会」を主催するフリーアナウンサーの著者の言葉は超実践的です。認知症の介護を経験した家族の話は実に様々で、それぞれに著者の解説があるのだが、介護保険、ヤングケアラー、延命措置、介護と仕事、介護のチーム力、バランス感覚、介護休暇と介護休業、認知症の行動心理症状(BPSD)、費用と軽減制度など、どれも知っていると役に立つものばかり。特に強調している言葉が「介護のために自分の人生を犠牲にしないこと」彼女自身の経験も語られていて考えさせられる本です。2023/03/18

spatz

16
医療が発達し寿命がのび誰にでも訪れる、そしていつ訪れるかもわからない身近な問題である認知症介護。壮絶さに時々辛くなってしまい、一章ずつ少しずつ拝読した。それぞれの家族の生き様が描かれていた。みんな幸せに生きる権利がある。認知症になってしまった患者も、介護する家族も、それぞれができるだけ幸せに生きられるよう介護で人生を犠牲にすることがないよう。日本のシステムは、調べて請求しないと手に入らないことが何につけたくさんある。知らなければサービスはないものと同じ。本書で家族会に助けられたという声をたくさん読んだ。 2023/06/27

skr-shower

2
なぜ助けにつながらないのか。つなげるための努力を、今介護で大変な人がしなければならないのか。情報弱者は最後まで苦労する。介護で人生を終わらせないための、てを差し伸べてもらう方法をぜひ簡単にしてください。2023/04/06

gorico

1
認知症の母はすでに死んだのに、なぜこの本を読もうとしたのか。それは、いずれ夫の介護が必要になるかもという恐怖心によるもの(笑) だけど、介護のかたちは人それぞれ。あまり参考にはならなかった。

やまちゃん

0
岩佐さんを含めた10名の介護のお話。経験者のお話はマイルドに書かれてはいましたが心に響きました。2025/05/29

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