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内容説明
意欲をくじく配属・異動、木に竹を接ぐような組織改編……「現場をわかっていない」「もっとうまくやれよ」と不平不満を募らせる若手・中堅社員の皆さんは少なくないでしょう。「配属ガチャ」「上司ガチャ」が流行語になるゆえんです。しかし、一見運任せで決まるように見える人事という名のブラックボックスに対して実態調査のメスを入れた結果、人事異動やその後の昇進についての各種のパターンをデータが浮かび上がらせました。たとえばよく聞く「10年間で3部署経験させる」企業は3分の1程度。また7~8割を占める「ミドルパフォーマー」が人事の盲点になっていること等々。会社側は何を企図して(あるいは企図せず)人事を行っているのでしょうか? 「人事異動=ザ・人事」の秘密に迫ることで、皆さんのキャリアを考えるための羅針盤を提供します。もちろん管理職や人事担当者の皆さんにとっても見逃せない一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
72
3月1日異動にちなんでチョイスしました。著者は、電機メーカーの人事部・経営企画部を経験し、現在パーソル総合研究所シンクタンク本部 上席主任研究員の藤井薫氏。人事の根幹こそ「人事異動」にあって、そのブラックボックス化した秘密に迫ることで、自身のキャリアを形成するための羅針盤となるよう解説した一冊。全体の8割を占めるとも言われる「ミドルパフォーマー」の処遇がカギ。意外だったのは、人事権を持っていそうで持っていない人事部が多いとのことで、特に規模の大きな企業では現場の意見が異動を左右するそうです。2024/02/14
なっぱaaua
52
以前人事担当者として異動配置に関わる仕事をしていた事がある。配属・移動・昇進について人事は何をしているのかについては概ね筆者が書かれていることを人事担当者としてしていた。違っていても主張の組合わせで説明できることもあった。若手や中堅の方が人事(異動配置)って何考えてるんだろうと思った時読むのがお薦め。会社の考える人材戦略も見えてきます。筆者の主張にも概ね同意。自分が担当だった時ミドルパフォーマーをどう掘り起こすかがテーマだったが周囲の反対が大きかったなと当時を思い出しますね。~続く~2023/02/24
ま
40
人事「ガチャ」とは言われるが「人事」だけあって人間がそれなりのロジックをもって配置してるんだよな、と改めて気付かされる。若いとそれだけで価値があるという話は残酷であるが組織から見れば確かにそうだろう。若い頃は「できる人」でも同じ水準のまま年をとってしまうと給料に見合わなくなってしまう。人事異動という組織のメッセージを受け取って前向きにがんばろう。人事について勉強しといて損はないなと思わせる本。早速「人事」で蔵書検索したら●●殺「人事」件がやたらヒットした。2023/06/27
よっち
39
意欲をくじく配属・異動、繰り返される組織改編…。一見運だけで決まるように見える人事という名のブラックボックスに対して実態調査のメスを入れて、人事異動や昇進についての各種のパターンをデータが浮かび上がらせた一冊。初期配属をどう受け止めるのか、10年で3部署配属で見極める会社が1/3、使い分ける異動方針、キャリア採用の配属、適材適所と適所適材の違い、目配りされないミドルパフォーマー、管理職になれる人となれない人、役員候補やタレントマネジメントなど、どこでも試行錯誤はしてるでしょうし、その中でどうするかですね。2023/03/20
てつのすけ
37
他社の人事部の役割(業務)が気になり読んだ。人事権のある人事部は少数であるようだ。人事評価の取り纏め、入退社に関する手続き、給与計算、労務問題への対応。このような業務経験を積んできたが、これが人事部員の王道のような気がする。2023/06/26